【2026年8月24日】商品CFDウィークリー

金:米債券市場の混乱で堅調

■今週の想定レンジ
4,400~4,90 ドル

■概況
金相場は1オンス=4,600ドル台前半まで急伸する展開になりました。4,300ドル台で上げ一服となり、小動きに終始していましたが、米財務省が長期金利抑制のために米国債の買い戻し強化を発表すると、ドル売り・金買いが優勢になりました。長期金利高騰による経済・金融市場の影響が警戒された模様ですが、ファンダメンタルズに反して金利を抑制しようとする動きが、米国債やドルに対する信認低下を招いたとの見方が広がりました。特にドルが急落したことを受けて、金がその受け皿として買われました。金上場投資信託(ETF)の投資需要も急増し、5月15日以来の高値を更新しました。

■今週の戦略
米金融政策見通しに強く左右される展開が続いていましたが、米国債市場の混乱が警戒されると、このままドル売り・金買いの動きが続く可能性があります。昨年、金相場を大きく押し上げた「ディベースメント・トレード(通貨価値切り下げ取引)」が本格化すると、さらに200~300ドル程度急伸する可能性もあります。一方、今週は8月27~29日にジャクソンホール経済フォーラムが開催され、ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演も予定されています。改めて米利上げ警戒感が米金利上昇・ドル高を促すような動きがみられると、上げ一服感から調整売り優勢の地合に転じる可能性があります。8月26日の7月米PCEデフレーターも、米金融政策見通しに大きな影響を及ぼす可能性があるため、イベントリスクとして注意が必要でしょう。

■今週の注目イベント
・8月26日 7月米PCEデフレーター
・8月26日 4~6月期米GDP改定値
・8月28日 米CFTC建玉報告
・8月27-29日 ジャクソンホール経済フォーラム

原油:短期上昇リスクを維持

■今週の想定レンジ
83~95 ドル

■概況
原油相場は1バレル=80ドル台中盤まで値上がりする展開になりました。8月17日に米国とイランの停戦に関する覚書が期限を迎えましたが、停戦の延長を巡る動きはみられず、中東情勢の先行き不透明感が一段と高まっています。このまま米国とイランの対立が続くと、ホルムズ海峡の早期開放は困難になります。イランがUAEをミサイルで攻撃したこと、イエメン武装組織フーシ派がサウジアラビアの石油施設に対する攻撃を続けていることも、原油相場を押し上げました。トランプ米大統領が対イラン経済制裁を発動する方針を示したこともあり、戻り高値を更新する展開が続いた。

■今週の戦略
中東情勢の先行き不透明感が維持されると、90ドルに迫る可能性がある。トランプ米政権は8月24日に対イラン経済制裁を発表する予定です。具体的にどのような内容になるのかは不明ですが、いずれにしても米国とイランの関係が一段と悪化する可能性が高い。イランが周辺国の米軍基地を攻撃するなど軍事的な緊張感が高まると、上昇ペースが加速する可能性もあります。引き続きフーシ派の攻撃が活発化していることにも注意が必要です。ただし、中東情勢は予見可能性が乏しく、実際の対イラン経済制裁の発動が回避されるなど、米国とイランの間で歩み寄りがみられると、逆に80ドル台前半まで下押しされる可能性もある。中東情勢の変化に揺れ動く展開が続く見通しです。

■今週の注目イベント
・8月26日 EIA米石油在庫
・8月28日 米石油リグ稼働数
・8月28日 米CFTC建玉報告

天然ガス:潤沢な在庫で戻り売り

■今週の想定レンジ
2.60~3.00 ドル

■概況
天然ガス相場は1mmBtu=2.8ドルを挟んで売買が交錯する展開が続きました。熱波による発電用需要が堅調に推移していることが、天然ガス相場を下支えしました。米南部では最高気温が40度を超える地域も報告されています。また、中東情勢の不安定化を受けて、原油や液化天然ガス(LNG)が底堅く推移したこともポジティブ。ただし、米国内生産は引き続き過去最高水準で推移しており、潤沢な在庫環境が上値を圧迫する展開に変化はみられませんでした。結果的にほぼ横ばいの展開になりました。全米天然ガス在庫(8月14日時点)は前週比160億立方フィート増の3兆1,690億立方フィート。前年同期比0.9%減、5年平均比6.2%増となりました。過去5年レンジの上限付近に位置しています。

■今週の戦略
在庫の余剰感が強く、上値の重い展開が続く見通しです。夏型の天候にもかかわらず、7月に続いて8月も上値の重い展開が続いており、先高観は乏しい状況が続く可能性が高いでしょう。フリーポートLNGプラントのメンテナンス終了予定が近づいていることはポジティブですが、それを考慮に入れても、米国内では高水準の生産が続いているため、高在庫環境が早期に解消される見通しにはありません。季節的には今後も在庫の積み増しが進む見通しであり、価格リスクは引き続き下向きとみるべきでしょう。熱波が一服するような動きがみられると、直近安値2.632ドルを下抜く可能性もあります。

■今週の注目イベント
・8月27日 EIA米天然ガス在庫
・8月28日 米天然ガスリグ稼働数
・8月28日 米CFTC建玉報告

2026年8月23日作成

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