
金:下値固まり、反発打診か
■今週の想定レンジ
3,950~4,200 ドル
■概況
金相場は1オンス=4,000~4,100ドル水準を中心に売買が交錯しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利据え置き決定に対し、3人が利上げを主張して反対票を投じ、9月利上げの可能性を高める結果になりました。しかし、ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言内容の解釈が難しく、改めて利上げ警戒感で大きく値を崩すようなことはありませんでした。米長期金利が今年最高を更新した中でも底堅さを見せましたが、大きく買い進むような動きはみられず、決定打を欠きました。ドル/円市場で円買い介入が行われた結果、対円でのドル急落を受けて、他通貨に対してもドルが軟化したことは金相場を下支えしました。
■今週の戦略
米金融政策を巡る材料出尽くし感が強く、このまま4,000ドル水準での値固めを試す展開になる見通しです。すでに年内1~2回の利上げを織り込む動きが進んでいるため、一段と大きく値下がりする可能性は低下しています。このまま4,000ドル水準が底値圏として意識されると、安値修正の機会を探る展開になる見通しです。金上場投資信託(ETF)保有高の大幅な減少も一服しています。今週は8月7日に7月米雇用統計が発表されます。雇用統計発表後も、米金利上昇・ドル高によって金相場が下押しされなければ、底入れ感が強まり、金相場の安値修正が進む可能性が高まります。上値抵抗は4,150ドル、4,200ドルとなります。FOMC後の米金融当局者の発言にも注意が必要です。
■今週の注目イベント
・8月3日 7月米ISM製造業指数
・8月7日 7月米雇用統計
・8月7日 米CFTC建玉報告
原油:中東情勢で乱高下
■今週の想定レンジ
75~93 ドル
■概況
原油相場は1バレル=77.20ドルまで急落した後、83ドル台前半まで切り返す展開になりました。中東情勢の緊迫化で7月23日には92.87ドルまで急伸していましたが、米軍がイランに対する攻撃を停止し、イランが報復攻撃を停止すると、直近高値から15ドル強の急落地合を形成しました。しかし、その後はイランが改めて周辺国の米軍基地やサウジアラビアの石油施設を攻撃したことで、80ドル台前半まで切り返しました。サウジアラビアが、紅海の安全保障を目的に、フーシ派からの攻撃の脅威に対抗する多国籍連合を結成したことは、原油相場の上値を圧迫しました。
■今週の戦略
中東情勢が不安定化しているため、引き続き上下双方に10ドル程度の値幅は想定しておく必要があります。米国とイランの間で攻撃の応酬が続くと、90ドル台に乗せる可能性があります。ただし、米軍はすでにイランの主要拠点に対する攻撃を終え、さらに武器が不足しているとの指摘も出始めています。混乱が繰り返されながらも、本格的な軍事紛争に発展しないのであれば、乱高下を繰り返しながらも徐々に値下がりする可能性があります。戦闘状態が一服し、米国とイランの間接協議などが報告されると、70ドル台中盤から後半まで急反落する可能性があります。基調としては、徐々に値下がりが進む見通しですが、短期的には急伸と急落が繰り返されやすく、中東情勢の変化に応じた柔軟な対応が求められます。
■今週の注目イベント
・8月5日 EIA米石油在庫
・8月7日 米石油リグ稼働数
・8月7日 米CFTC建玉報告
天然ガス:潤沢な在庫で上値重い
■今週の想定レンジ
2.40~3.00 ドル
■概況
天然ガス相場は1mmBtu=2.66ドルまで下落した後、2.7ドル台後半まで下げ幅を縮小する展開になりました。引き続き潤沢な在庫環境が、上値を圧迫する展開になっています。夏型の天候で発電用エネルギー需要は堅調ですが、フリーポート液化天然ガス(LNG)プラントのメンテナンスの影響で、需要サイドの要因で需給を引き締めるような動きは確認できませんでした。一方、生産は過去最高水準で推移しており、着実な在庫積み増しが、天然ガス相場を下押しました。全米天然ガス在庫(7月24日時点)は前週比280億立方フィート増の3兆0,840億立方フィート。前年同期比1.0%減、5年平均比6.4%増となりました。
■今週の戦略
在庫の余剰感が強く、上値の重い展開が続く見通しです。熱波が続くと発電用需要は堅調に推移しましたが、フリーポートLNGプラントのメンテナンスは8月末まで予定されており、需要は盛り上がりを欠く見通しです。価格低下で生産が大きく落ち込むようなことがなければ、平年を上回るペースで在庫積み増しが続く可能性もあります。在庫は過去5年レンジの上限に近く、天然ガス相場は引き続き横ばいからじり安の展開が続く見通しです。4月30日の2.632ドルを下抜くと、2.5ドルの節目に接近する可能性が高まります。
■今週の注目イベント
・8月6日 EIA米天然ガス在庫
・8月7日 米天然ガスリグ稼働数
・8月7日 米CFTC建玉報告
2026年8月2日作成
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