
金:キャッシュ化の売り警戒
■今週の想定レンジ
3,750~4,100 ドル
■概況
金相場は1オンス=3,800ドル台後半まで急落し、改めて年初来安値を更新しました。4,000ドル台前半で売買が交錯する不安定な地合になった後、週後半にハイテク株やビットコインが急落すると、投資家が損失穴埋めや流動性確保のため、金市場でも持高調整に動きました。いわゆる「キャッシュ化」と呼ばれる動きであり、流動性を確保するため、ファンダメンタルズと関係なく売却圧力が強まりました。4,000ドルの節目を割り込んだため、チャート主導の売り圧力も強まりました。米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通り政策据え置きとなり、金相場に対する影響は限定的でした。
■今週の戦略
今週は株価動向が注目されます。前週はハイテク株の急落を受けて、金市場では流動性確保の売りが優勢になったため、その流れが続くか否かが焦点になります。さらにハイテク株の急落が続くと、3,800ドルを割り込む可能性もあります。短期的には値が飛ぶ可能性に注意が求められます。一方、株価急落が回避されると、値ごろ買いで4,000ドル台を回復する可能性が浮上します。また、アジア現物筋の買い意欲が強まった際にも、早めに下値を固める可能性があります。イベントとしては、11月3日の米中間選挙、6日の9月米雇用統計が注目されます。安全資産買いの有無、米金利・ドルの反応にも注意が必要ですが、株価動向が最も重要視される見通しです。
■今週の注目イベント
・11月3日 米中間選挙
・11月6日 9月米雇用統計
・11月6日 米CFTC建玉報告
原油:中東情勢緊迫だと一段高
■今週の想定レンジ
100~115 ドル
■概況
原油相場は1バレル=104ドル台まで値上がりする展開になりました。中東情勢の不安定化を背景に、上値を切り上げる展開が続いています。週前半は、サウジアラビア、パキスタン、トルコの安全保障当局者がイラン入りするなど、外交的な駆け引きが活発化したことが調整売りを誘いました。カタールも米国とイランの停戦協議再開に向けた動きを見せています。しかし、週後半は改めて中東からの供給不安を織り込む動きが優勢になりました。イエメン武装組織フーシ派のサウジアラビアに対する攻撃が続いていること、ホルムズ海峡でタンカーが攻撃を受けていること、11月3日の米中間選挙後に米国がイランに対する攻撃に踏み切る可能性が意識されたことも、原油相場を押し上げました。
■今週の戦略
中東からの供給不安を織り込む動きが続くと、上値追いの展開が続く見通しです。前週は100ドルの節目を完全に上抜きましたが、フーシ派の攻撃が続き、サウジアラビア産の供給に障害が発生すると、一気に110ドル台まで上値を切り上げる可能性もあります。また、米中間選挙後に米軍がイラン攻撃に踏み切る可能性が高まった際にも、大きく値上がりする可能性があります。ただし、各国が外交的に中東の緊張緩和を実現するための取り組みを強化していることには注意が必要です。改めて米国とイランの停戦協議が再開される見通しが強まるなど、緊張緩和期待が高まった際には、100ドル水準まで急反落する可能性があります。
■今週の注目イベント
・11月3日 米中間選挙
・11月4日 EIA米石油在庫
・11月6日 米石油リグ稼働数
・11月6日 米CFTC建玉報告
天然ガス:気温低下だと3ドル台
■今週の想定レンジ
2.80~3.20 ドル
■概況
天然ガス相場は1mmBtu=2.9ドル水準まで下落する展開になりました。NYMEX天然ガス先物11月限の納会で持高調整が中心の展開になりました。3.0ドルが支持線にならず、値位置を切り下げています。米国では徐々に冬型の天候に移行していますが、依然として例年と比較すると穏やかな天候が続いていることも、上値を圧迫しました。中東情勢緊迫化で欧州やアジア地区の液化天然ガス(LNG)価格が高騰している影響もあり、LNGプラント向け需要は堅調でしたが、天然ガス相場に対する影響は限定されました。天然ガス在庫(10月23日時点)は前週比800億立方フィート増の3兆7,240億立方フィート。前年同期比3.8%減、5年平均比1.0%増となりました。
■今週の戦略
米国の気温は11月上旬も平年を上回る見通しのため、まだ上値の重さが残される見通しです。ただし、すでに11月に突入したことで、気温は徐々に低下していく見通しであり、暖房用の天然ガス需要は徐々に上振れする見通しです。大きく上昇するには、冬型の天候見通しが強まることが求められますが、2.8
~3.0ドル水準では下げ渋る展開になるでしょう。気温低下見通しが強まると、3.0~3.2ドル水準への切り返しを試す見通しです。引き続き米国内の生産環境には目立った動きがみられず、寒波襲来の有無で短期トレンドを探る展開が続きそうです。
■今週の注目イベント
・11月5日 EIA米天然ガス在庫
・11月6日 米石油リグ稼働数
・11月6日 米CFTC建玉報告
2026年11月1日作成
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