
金:下値固める展開も小動きか
■今週の想定レンジ
4,050~4,300 ドル
■概況
金相場は1オンス=4,100ドル台を中心に売買が交錯する展開が続きました。9月の米消費者物価指数、生産者物価指数で強めのインフレ圧力が確認されましたが、米長短金利の上昇一服感から、4,100ドル水準では下値が支えられました。ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演も行われましたが、10月27~28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利上げは行われないとの見方が優勢でした。ドルがやや強含みに推移したことが上値を圧迫する一方、ハイテク株の不安定化が下値を支え、結果的に最近のボックス相場を維持する展開になりました。金上場投資信託(ETF)保有残高にも、大きな変動は見られませんでした。
■今週の戦略
今週も下値を固める展開が続く見通しです。来週にFOMCの開催を控えているため、今週は米金融当局者の発言も行われず、売買材料が乏しい環境が想定されます。このまま米長短金利の上昇が一服した状態が続き、ドル高圧力にも一服感がみられると、4,100ドル台で下値は堅い状態が続く見通しです。
持高調整で米金利低下・ドル安がみられると、4,300ドルを試す可能性があります。ただし、中東情勢の不安定化で原油高がさらに加速するなどインフレ懸念を高める動きがみられると、FOMC前にさらに調整売りが広がる可能性があります。ネガティブの材料出尽くし感から下値を固める展開が想定されますが、米金利・ドルの動向をにらんだ展開が続く見通しです。
■今週の注目イベント
・10月23日 米CFTC建玉報告
原油:軍事紛争激化なら上振れ
■今週の想定レンジ
90~110 ドル
■概況
原油相場は1バレル=100ドルに迫る展開になりました。先物市場では、ブレント原油が110ドル、WTI原油が100ドルに到達しています。国際エネルギー機関(IEA)は石油備蓄1億バレルの放出で合意しましたが、中東とウクライナ・ロシア情勢の緊迫化が、改めて原油相場を押し上げました。サウジアラビアとイエメン武装組織フーシ派の軍事衝突が激化しています。新たな原油供給障害につながるリスクが警戒されました。また、ホルムズ海峡ではイランによる商船に対する攻撃報告が増えています。湾岸諸国の原油輸出に不透明感が高まりました。一方、ウクライナとロシアの戦闘も激化し、ウクライナ軍のロシア製油所に対する攻撃が報告されたことも、原油相場を押し上げました。
■今週の戦略
供給不安の織り込みが続くと、上値追いの展開が続く。9月高値突破を試す可能性があります。11月3日の米中間選挙を意識した動きかは不透明ですが、いずれにしてもイランとフーシ派の活動が活発化しているため、このまま軍事的な緊張感が高まり続けると、原油相場では供給リスクの織り込みが一段と進みます。特にサウジアラビアの石油関連施設やタンカーに大きな被害が発生すると、急伸する可能性もあります。また、ウクライナ軍はロシア製油所に対する攻撃を強化しているため、ロシア産石油製品の供給不安が一段と高まった際にも、上振れリスクが高まります。ただし、中東での激しい戦闘状態が一服すると、短期的な過熱感から利食い売りが膨らむ可能性があります。ハイテク株の地合が不安定化しているため、株価急落が深刻化した際にも、調整売りが膨らむ可能性があります。
■今週の注目イベント
・10月21日 EIA米石油在庫
・10月23日 米石油リグ稼働数
・10月23日 米CFTC建玉報告
天然ガス:ハリケーン後は軟調
■今週の想定レンジ
3.00~3.50 ドル
■概況
天然ガス相場は1mmBtu=3.5ドル台まで切り返した後、3.2ドル台後半まで反落する不安定な地合になりました。週前半は米国内生産が抑制されているとの見方から、押し目買い優勢の展開になり、戻り高値を更新しました。メキシコ湾でハリケーン「Isaias」が発生したことに伴う生産施設のダメージは限定的でしたが、従業員の退避による減産圧力が発生したことが、改めて相場を押し上げました。しかし、週中盤以降は改めて需要不安を織り込む動きが優勢になり、週末に向けて急反落しました。天然ガス在庫(10月2日時点)は前週比850億立方フィート増の3兆5,000億立方フィート。前年同期比3.6%減、5年平均比2.0%増となりました。
■今週の戦略
米消費地の気温が穏やかに推移すれば、やや調整売りが優勢の展開が想定されます。米気象庁(NWS)の短期予報だと、東海岸から中部にかけては、平年を上回る気温が予想されています。このまま発電用の天然ガス需要が抑制されると、3.0~3.2ドル水準まで軟化する可能性が高まります。ただし、生産環境は良好とは言い難く、液化天然ガス(LNG)プラント向け需要がしっかりとしているため、本格的な値崩れには発展しない見通しです。冬型の寒波見通しが強まると、改めて買いが膨らむ可能性が高まります。
■今週の注目イベント
・10月22日 EIA米天然ガス在庫
・10月23日 米天然ガスリグ稼働数
・10月23日 米CFTC建玉報告
2026年10月17日作成
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