【2026年6月15日】商品CFDウィークリー

金:イラン和平だと安値修正へ

■今週の想定レンジ
4,000~4,600 ドル

■概況
金相場は1オンス=4,023.32ドルまで急落して年初来安値を更新した後、4,200ドル台前半まで切り返す展開になりました。高インフレ環境で米連邦準備制度理事会(FRB)が年内利上げに踏み切る可能性が警戒される中、上値の重さが維持されました。5月の米消費者物価指数と生産者物価指数では、インフレ圧力が一段と強くなっていることが再確認されました。しかし、週末にかけては米国とイランの和平合意への期待感が急浮上したことで、金相場は安値修正の動きが優勢になりました。和平合意による高インフレ是正への期待が高まりました。

■今週の戦略
イラン和平合意が実現すると、下げ一服感が強まりやすくなります。6月14日時点ではまだ最終合意に至るのか不透明感が残りますが、最終調整に入っていることが、各国から報告されています。3月以降は、イラン戦争がインフレ対応の利上げ観測を高めたこと、流動性環境の不安定化を招いたことが、金相場の値下がりを促していました。このため、和平合意が実現すると、その反動から値固めが進み、押し目買い優勢の地合が想定されます。200日移動平均線を回復できると、底入れ感が強まります。下落リスクは、イラン和平合意失敗による原油高、株安、米金利上昇の再開です。また、16~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた米金利・ドルの反応にも注意が必要です。

■今週の注目イベント
・6月17日 米5月小売売上高
・6月17日 米FOMC

原油:イラン和平合意だと軟調

■今週の想定レンジ
73~88 ドル

■概況
原油相場は1バレル=80ドル台前半まで下落する展開になりました。週前半はイスラエルとイランの交戦が伝わったことで、90ドル水準で底堅く推移しました。米国とイランの和平協議の停滞も警戒されました。実際に米国とイランとの間でも交戦が報告され、トランプ米大統領はイランに対する大規模攻撃を警告しました。しかし、6月11日にトランプ大統領はイランに対する攻撃計画を取りやめ、和平合意の署名日時と場所を近く発表すると発言しました。この結果、週末にかけては和平合意への期待を織り込む動きが優勢になり、85ドルの節目も割り込みました。

■今週の戦略
イラン和平合意が実現すると、80ドル割れに向かう見通しです。14日時点では和平合意が実現するのか不透明感も残りますが、実際に和平合意が実現してホルムズ海峡の封鎖解除が始まる見通しが強まると、原油相場では値下がりリスクが高まります。直ちに原油流通が正常化するわけではなく、当面は各国の石油在庫の取り崩しも続く見通しです。しかし、需給ひっ迫の最悪期を脱するとの見通しが強まれば、期近限月主導の値下がりが想定されます。ただし、和平合意の失敗や、イスラエルとレバノンの交戦など改めて混乱が報告され、ホルムズ海峡の封鎖解除の見通しが立たなくなると、80ドル台後半まで急反発するリスクが残されます。イラン情勢に一喜一憂する展開が続きます。17日の国際エネルギー機関(IEA)月報もイベントリスクになります。

■今週の注目イベント
・6月17日 EIA米石油在庫
・6月18日 米石油リグ稼働数

天然ガス:天候穏やかだと調整安

■今週の想定レンジ
2.90~3.40 ドル

■概況
天然ガス相場は1mmBtu=3.4ドル水準で上げ一服となり、3.1ドル台にコアレンジを切り下げる展開になりました。気温上昇による空調用エネルギー需要の拡大で値上がりしていましたが、6月中旬にかけては穏やかな天候となったことを受けて、短期筋の利食い売りが優勢になりました。液化天然ガス(LNG)輸出プラント向け需要は堅調でしたが、生産が安定していることはネガティブです。こうした中、気温動向に強く左右される展開が続いています。全米在庫(6月5日時点)は前年同期比0.2%減、5年平均比6.0%増となりました。十分な在庫が確保されているとの見方もネガティブです。

■今週の戦略
気温動向に強く左右される展開が続く見通しです。気象予報では北部から東海岸にかけて平年を下回る気温が予想されています。穏やかな天候で空調用エネルギー需要が抑制されると、3.0ドル割れを試す可能性もあります。イラン和平合意への期待から原油相場が大きく値を崩すと、天然ガス相場でも調整売りが膨らみやすくなります。ただし、6月下旬に差し掛かる中、季節要因からは夏型の気温上昇圧力が徐々に強まりやすくなる時期です。今後の気温上昇を見込んで、安値を買い拾う押し目買い対応にも妙味もありそうです。

■今週の注目イベント
・6月18日 EIA米天然ガス在庫
・6月18日 米天然ガスリグ稼働数

2026年6月14日作成

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