
6月の米国・日本株相場の見通し
- ハイテク株が相場けん引
- 地政学リスク一巡で買いの裾野広がるか
前月の米国マーケット
S&P500とナスダックは最高値更新、ダウ平均は出遅れ
5月の米株式市場でダウ工業株30種平均は22日時点で前月末比1.86%高と続伸している。米国とイランの和平協議の進展期待が市場心理を下支えした。大手ハイテク各社の2026年1~3月期決算は総じて市場予想を上回った。ハイテク株が相場をけん引し、S&P500種株価指数とナスダック総合株価指数が最高値を更新する中、ダウ平均の出遅れが目立った。中旬以降は世界的に金利上昇基調が強まり、株式相場の上値を抑えた。米エヌビディアが20日発表した26年2~4月期決算は売上高と利益がともに市場予想を上回った。AI(人工知能)用の半導体が好調で、S&P500の予想1株当たり利益(EPS)を押し上げた。
| 1カ月騰落 (%) | 3カ月騰落 (%) | 6カ月騰落 (%) | 1年騰落 (%) | 3年騰落 (%) | |
| ダウ工業株30種平均 | 4.4 | 4.2 | 5.3 | 20.9 | 54.2 |
| ナスダック総合株価指数 | 9.3 | 19.0 | 14.9 | 40.7 | 107.9 |
出所:QUICK 2026年5月29日時点
6月の米株見通し
イラン情勢の行方とAI選好続くか注目
6月の米株式市場では、米・イランの和平交渉の行方とAI以外の銘柄に買いの裾野が広がるかが焦点となりそうだ。米・イラン間で停戦合意が正式に成立し、ホルムズ海峡の封鎖が解消に向かえば、インフレ懸念が和らぎ、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ再開観測が浮上する場面が想定される。
一方で、ホルムズ海峡の封鎖が一段と長期化すれば、引き続きAI関連銘柄が相対的に強含む展開が見込まれる。5月はAI普及に伴うCPU(中央演算処理装置)やメモリー需要の増大でインテルやサンディスクが大きく上昇した。半導体製造に不可欠な素材であるレアアース(希土類)のMPマテリアルズなど、関連銘柄に対する注目度も高まりそうだ。
主な米経済指標・イベント
【6月の予定(日本時間)】
5日 5月の雇用統計
10日 5月の米消費者物価指数(CPI)
18日 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と経済見通し発表
25日 2026年1~3月期の米国内総生産(GDP、確報値)
25日 5月の米個人消費支出(PCE)物価指数
※発表日は変更される可能性があります。
6月の日本株見通し
上値試したのちに調整か、金融政策やCGコード改訂が焦点
6月の日本株式相場は、前半に上値を試した後に後半は調整局面を迎える展開が想定される 。AI需要拡大を背景とした日米企業の好業績を受けた日経平均株価の勢いがどこまで持続するか見極める展開となりそうだ。東証株価指数(TOPIX)で日経平均を割ったNT倍率は3日に過去最高値の17.11倍を付けており、投資家は資金のリバランス(配分調整)の時期を計っている。 物色の偏りが修正される契機としては、6月のコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針、CGコード)改訂をきっかけにした建設や不動産など割安株への見直し買いや官民投資ロードマップ策定による防衛や造船などへの波及が挙げられる 。日米の金融政策決定会合も焦点となる 。追加利上げが確実視されている日銀の利上げペースや、金利を据え置くとみられている米連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派的な姿勢が示されれば、相場の重荷となり短期的な調整局面を招く可能性がある。

2026年6月5日作成
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