【2026年6月1日】商品CFDウィークリー

金:イラン情勢を楽観だと底堅い

■今週の想定レンジ
4,350~4,800 ドル

■概況
金相場は1オンス=4,365.92ドルまで下落した後、4,500ドル台中盤まで切り返し、概ね前週の取引レンジを踏襲しました。米国とイランの和平合意に対する期待感が高まる中、原油安と連動して米金利低下・ドル安が促されたことが下値を支えました。しかし、本当に和平合意が実現するのかは不透明感が強いことに加えて、インフレ圧力が解消されずに米連邦準備制度理事会(FRB)の次の政策調整が利上げになる可能性が警戒される中、上値の重さも目立ちました。中国の現物需要は堅調で、200日移動平均線では下値を支えられました。

■今週の戦略
米国とイランの和平合意に対する期待が維持されると、下落余地は限定され、下値を固める展開になる見通しです。特に原油相場が軟化し、インフレ懸念の後退が米金利低下を促すと、買い安心感が強まります。ただし、イラン情勢は依然として流動的なため、トランプ米大統領の発言などによって容易に地合が急変するリスクを抱えています。このため、和平合意に向けて大きな進展がみられなければ、慎重に値固めを進め、反発を打診する展開にとどまる見通しです。月初のため、6月5日の5月米雇用統計を筆頭に主要経済指標の発表が続きます。労働市場の減速懸念が高まると買い安心感が強まりますが、市場予想ではFRBの利下げ対応を急がせるような数値にはならない見通しです。

■今週の注目イベント
・6月1日 米5月ISM製造業指数
・6月3日 米5月ADP雇用統計
・6月5日 米5月雇用統計
・6月5日 米CFTC建玉報告

原油:イラン和平期待だと軟調

■今週の想定レンジ
78~98 ドル

■概況
原油相場は1バレル=90ドル台中盤から80ドル台後半まで値下がりしました。イラン情勢が注目されていますが、和平合意に近づいているとの見方が、週を通じて原油相場を下押ししました。週後半は、停戦合意の30日延長で米国とイランが暫定合意したと報じられたことを受けて、90ドル割れから一段安となりました。ホルムズ海峡の封鎖解除が近づいているとの見方が織り込まれています。足元の需給はひっ迫しており、夏の需要期に在庫取り崩しが加速するリスクも警戒されますが、和平合意への期待を織り込む動きが優先される地合が続きました。

■今週の戦略
イラン情勢次第の展開が続く見通しです。予見可能性が乏しい状況ですが、米国とイランが和平合意に向かうとの見通しが維持されると、このまま90ドル割れ定着から一段安を試す展開になるでしょう。特にトランプ米大統領から和平合意に向けた前向きな発言が聞かれ、ホルムズ海峡の封鎖解除が現実的な見通しになり始めると、80ドル水準を試す可能性もあります。ただし、足元では急ピッチな在庫の取り崩しが続いていることに加えて、今後は北半球が夏の需要期に突入します。和平合意への期待が大きく後退した場合には、需給ひっ迫を織り込む形で90ドル台後半を試す可能性は残ります。要人発言やメディアの関連報道に強く左右される展開が続く見通しです。

■今週の注目イベント
・6月3日 EIA米石油在庫
・6月5日 米石油リグ稼働数
・6月5日 米CFTC建玉報告
・6月7日 OPECプラス会合

天然ガス:夏型の天候だと一段高

■今週の想定レンジ
2.90~3.80 ドル

■概況
天然ガス相場は1mmBtu=3.0ドル水準で売買が交錯した後、3.3ドル水準まで切り返す展開となりました。急ピッチな上昇の反動で調整売りが膨らみましたが、3.0ドル割れからの値崩れは回避されました。週後半は気温上昇による空調用エネルギー需要の拡大見通しが織り込まれ、3月9日以来の高値を更新する展開になりました。各地で最高気温が30度を超え始めています。液化天然ガス(LNG)生産プラントの春の定期メンテナンスが終了しつつあることもポジティブです。全米在庫(5月22日時点)は前年同期比0.9%増、5年平均比6.2%増と、在庫に著しいひっ迫感は認められません。

■今週の戦略
気温動向に強く左右される展開が続く見通しです。気象予報では、平年を上回る高めの気温が予想されています。このまま夏型の天候に移行するとの見方が強まると、空調用エネルギー需要の拡大期待が、天然ガス相場を押し上げる可能性が高まります。先物市場では投機筋の売りポジションが多く残されているため、ショートカバー(買い戻し)を進める動きが強まると、3.5ドル突破から一段高を試す可能性が高まります。LNG生産向け需要が回復に向かう見通しもポジティブ材料です。ただし、あくまでも気温動向に強く依存するため、穏やかな天候に戻る見通しが強まると、上げ一服となる可能性があります。

■今週の注目イベント
・6月4日 EIA米天然ガス在庫
・6月5日 米天然ガスリグ稼働数
・6月5日 米CFTC建玉報告

2026年5月31日作成

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