【2026年10月13日】商品CFDウィークリー

金:下値固める展開が続く

■今週の想定レンジ
4,100~4,350 ドル

■概況
金相場は1オンス=4,100ドル台を中心に売買が交錯する展開になりました。引き続き、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ目標達成のため、追加利上げに踏み切るとの観測が上値を圧迫しています。高インフレが定着するリスクが警戒される中、多くの米金融当局者が追加の政策調整が必要との認識を示しています。ただし、10月の追加利上げに関しては否定的な見方も強く、大きく値を崩すことはありませんでした。米金利上昇・ドル高の一服感から押し目買いを入れる動きもみられ、3週間ぶりに上昇しています。中国人民銀行(中央銀行)が9月に金準備を23.02トン増やしたこともポジティブ。金上場投資信託(ETF)保有残高はほぼ横ばいでした。

■今週の戦略
今週も下値を固める展開が続きやすい状況です。高インフレ環境に対する警戒感は根強いものの、9月に続いて10月も利上げに踏み切る必要があるのかは、懐疑的な見方も強いためです。次の利上げが12月であれば、当面の利上げ見通しの織り込みはほぼ一巡しており、ネガティブ材料の出尽くし感が金相場の値固め、反発を促す展開が続きやすいとみられます。4,100ドル水準を下値目途に、4,300ドル台回復を試す見通しです。今週は10月14日に9月米消費者物価指数、15日に9月米生産者物価指数が発表されます。原油高の影響で強めのインフレ圧力が確認されやすいものの、米金利・ドルがどのような反応を見せるのかに注意が必要です。また、16日には国際通貨基金(IMF)年次会合でウォーシュFRB議長の講演が予定されていることもイベントリスクになります。

■今週の注目イベント
・10月14日 9月米消費者物価指数
・10月15日 9月米生産者物価指数
・10月16日 ウォーシュFRB議長がIMF年次総会で講演
・10月16日 米CFTC建玉報告

原油:波乱の展開もやや上値重い

■今週の想定レンジ
80~100 ドル

■概況
原油相場は1バレル=90ドルを挟んで不安定な値動きが続きました。中東からの供給環境が改善しているとの見方、主要7ヵ国(G7)が1億バレルの石油備蓄放出で合意したことが、上値を圧迫しています。トランプ米大統領が、米中間選挙前の対イラン攻撃を否定したことも、原油相場にはネガティブです。ただし、米国とイランの停戦協議には目立った進展がみられず、先行き不透明感の強さが下値を支えました。また、イエメン武装組織フーシ派のサウジアラビアに対する攻撃が続いていることも、原油相場を下支えしました。結果的に約3週間にわたってボックス気味の展開が続きました。

■今週の戦略
中東の供給環境の改善、備蓄放出の動きを受けて、価格リスクはやや下向きになる見通しです。湾岸諸国の原油輸出環境は徐々に改善しています。また、14~15日には国際エネルギー機関(IEA)が石油備蓄放出の詳細を決定する見通しです。備蓄放出の具体策が明らかになると、90ドル割れで取引される時間が増える見通しです。またトランプ米大統領は、ロシアが米国と国際市場へのディーゼル燃料供給で合意したことや、ロシアとウクライナが「エネルギーに関する停戦」で合意したことを明らかにしており、これらの動向にも注意が必要です。一方、中東情勢は安定しているとは言い難い状況です。フーシ派が改めて石油関連施設やタンカーを攻撃すると、90ドル台中盤まで急伸する可能性は残されています。米国が米中間選挙後に対イラン攻撃に踏み切るとの観測が強くなった際にも、買いが膨らむ可能性があります。

■今週の注目イベント
・10月13日 OPEC月報
・10月14日 IEA月報
・10月16日 米石油リグ稼働数
・10月16日 米CFTC建玉報告

天然ガス:ハリケーン後は軟調

■今週の想定レンジ
3.00~3.40 ドル

■概況
天然ガス相場は1mmBtu=3.4ドル台まで急伸した後、3.3ドル台まで上げ幅を削る展開になりました。メキシコ湾でハリケーン「Isaias」が発生し、天然ガス生産が大きく落ち込んだことが、天然ガス相場を押し上げました。9日には、メキシコン湾の天然ガス生産の58.84%が低下しました。大規模な施設の損壊が発生しなければ一時的な供給障害にとどまりますが、天然ガス相場は敏感に反応しました。米気象環境は穏やかな天候が続き、発電用エネルギー需要は抑制されました。ただし、液化天然ガス(LNG)プラント向け需要は堅調でした。天然ガス在庫(10月2日時点)は前週比850億立方フィート増の3兆5,000億立方フィート。前年同期比3.6%減、5年平均比2.0%増となりました。

■今週の戦略
ハリケーンによる値上がりの反動安が想定されます。週末にはメキシコ湾の天然ガス生産は徐々に改善に向かっています。生産施設に復旧まで時間が掛かる大きな損壊がなければ、供給障害の解消歩調を合わせて値下がりする可能性が高まります。急伸前の3.0ドルに近づく可能性が高まります。ただし、10月も中旬に差し掛かる中、徐々に冬型の天候への移行に注意が求められる時期になります。穏やかな天候が続いている間は反動安の消化が基本シナリオになりますが、寒波が本格化する見通しが浮上すると、早めに下値を固める可能性が高まります。在庫水準は、目立った過不足がない状況になっています。

■今週の注目イベント
・10月15日 EIA米天然ガス在庫
・10月16日 米天然ガスリグ稼働数
・10月16日 米CFTC建玉報告

2026年10月12日作成

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