
金:米金利上昇による下げは買い
■今週の想定レンジ
4,200~4,450 ドル
■概況
金相場は1オンス=4,400ドル水準で上値を抑えられ、4,200ドル台後半まで下落しました。改めて米金利上昇・ドル高圧力が強まったことが嫌気され、戻り売りに押されています。複数の米金融当局者から追加利上げを支持する発言が聞かれたこと、米経済の底堅さを示す経済指標の発表が続いたことが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測を強化しました。米長期金利は5.0%水準での保ち合いを経て、一時5.2%台まで急伸しました。このためドル買い・貴金属売りの動きが優勢になりましたが、前週の取引レンジ内での値動きにとどまりました。
■今週の戦略
今週も米金利・ドルの動向を見ながらの不安定な値動きが続く見通しですが、押し目買いの妙味は維持される見通しです。米金融当局者の発言に加えて、9月30日の8月米PCEデフレーター、10月2日の9月米雇用統計などがFRBの追加利上げ観測を強めると、米金利上昇・ドル高から一段と調整売りが膨らむ可能性があります。ただし、CMEのFedWatchでは年内追加利上げは92.7%の確率で織り込まれており、材料出尽くし感も強くなっています。米金利上昇・ドル高が一服すると、押し目買いが誘われやすい環境です。「追加利上げ警戒の売り」と「材料出尽くし感の買い」が交錯する展開が続く見通しです。10月1~7日まで中国は国慶節の連休になります。中国の現物需要を巡る思惑にも注意が必要です。
■今週の注目イベント
・9月30日 8月米PCEデフレーター
・9月30日 4~6月期米GDP確定値
・10月2日 9月米雇用統計
・10月2日 米CFTC建玉報告
原油:軍事衝突なければ軟調
■今週の想定レンジ
80~100 ドル
■概況
原油相場は1バレル=90ドルを挟んで不安定な値動きとなりました。イエメン武装組織フーシ派がサウジアラビアを攻撃すると、一時102ドル台中盤まで上昇しています。しかし、サウジアラビアがホルムズ海峡経由のシャトル輸送を増やしているとの見方、東西パイプラインの稼働が再開されたことが上値を圧迫し、週末にかけては90ドル台前半まで下落しています。米国とイランが、段階的な停戦合意に向けて間接協議を行っていることも、原油相場の上値を押さえました。中東情勢のヘッドラインに揺れ動く展開が続いています。
■今週の戦略
中東情勢次第で波乱含みの展開が続く見通しです。米国とイランの間で間接協議が再開されたことは、大きな進展です。停戦合意の見通しが立つと80ドル台前半まで急落する可能性があります。ただし、トランプ米大統領はイランの提案した7日間の停戦案を拒否する方針を示したと報じられています。実際に合意が成立するのかは、予測困難な状況が続きます。中東で新たな軍事衝突が報告されなければ、サウジアラビアが出荷体制を強化していることもあり、調整売りが膨らみやすい環境が想定されます。ただし、フーシ派の大規模な攻撃で原油供給に大きな混乱が生じれば、100ドル近辺まで急伸する可能性があります。前週と同様に、中東情勢次第で上下に大きく振れる不安定な地合が続く見通しです。
■今週の注目イベント
・9月30日 EIA米石油在庫
・10月2日 米石油リグ稼働数
・10月2日 米CFTC建玉報告
天然ガス:急伸地合の反動安
■今週の想定レンジ
3.00~3.40 ドル
■概況
天然ガス相場は1mmBtu=3.2ドル台まで急伸する展開になりました。米気象環境が安定しない一方、液化天然ガス(LNG)プラント向け需要が堅調に推移する中、3.0ドル水準から3.1ドル台まで値上がりしました。西海岸では高温、東海岸では低温と、地域によって気象環境の差が拡大しましたが、いずれも発電用エネルギー需要を押し上げやすい気象環境と評価されました。またこのタイミングで、米ウエストバージニア州のパイプラインで天然ガス漏れが検知されて同パイプラインの稼働が停止すると、供給不安から急伸する展開になりました。9月24日に3.3ドル台後半まで値上がりした後、週末に向けて上げ幅を削りましたが、3.2ドル台を維持しています。天然ガス在庫(9月18日時点)は前週比530億立方フィート増の3兆3,510億立方フィート。前年同期比4.2%減、5年平均比2.9%増となりました。在庫余剰感が薄れていることも、天然ガス相場にはポジティブです。
■今週の戦略
前週はパイプラインの稼働停止で急伸しましたが、供給停止は一時的な動きにとどまる見通しです。初期対応が講じられましたが、比較的早期に復旧するとの楽観的な見通しが優勢です。供給不安が後退すると、前週の急伸地合の反動安が想定されやすくなります。ただし、10月に入ると徐々に冬型の天候への移行が意識されやすくなること、LNGプラント向け需要が引き続き堅調なため、生産環境は安定しているものの在庫余剰感はさらに薄れやすくなります。夏場は平年を大きく上回る在庫が確保されていましたが、現在は過去5年平均に徐々に近づいています。前週の急伸の反動安にとどまり、積極的に売り込むような動きは限定される見通しです。
■今週の注目イベント
・10月1日 EIA米天然ガス在庫
・10月2日 米天然ガスリグ稼働数
・10月2日 米CFTC建玉報告
2026年9月27日作成
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