【2026年7月21日】商品CFDウィークリー

金:ボックス相場が続く

■今週の想定レンジ
3,900~4,150 ドル

■概況
金相場は1オンス=4,000~4,100ドル水準でやや上値の重い展開になりました。中東情勢の不安定化で原油相場が急伸したため、インフレ対策の利上げに対する警戒感が優勢になりました。複数の米金融当局者が、インフレ目標の達成は困難として、利上げの必要性に言及したことも、金相場の上値を圧迫しました。ただし、6月の米消費者物価指数と生産者物価指数がインフレ抑制を示したこと、米金利・ドルの値動きが鈍かったことで、大きな値動きには発展しませんでした。最近の取引レンジが踏襲される安値ボックス相場になりました。

■今週の戦略
利上げに対する警戒感の上値圧迫が続く一方、米金利上昇・ドル高の一服感もあり、安値ボックス気味の展開が続く見通しです。来週7月28~29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米金融当局者の発言が止まる一方、注目度の高い経済指標の発表は予定されていません。4,000ドル割れから大きく値を崩すことには抵抗を見せる一方、4,100ドル水準では上値の重さを確認する展開になるでしょう。原油相場の急伸が続いた際には、利上げ警戒感が強化されるため、若干下振れリスクが高まる見通しです。米金利・ドルとの逆相関関係が重視されているため、7月23日の欧州中央銀行(ECB)理事会後のユーロ/ドルの動向には注意が必要です。

■今週の注目イベント
・7月23日 ECB理事会
・7月24日 7月PMI
・7月24日 米CFTC建玉報告

原油:中東情勢次第で一段高も

■今週の想定レンジ
75~90 ドル

■概況
原油相場は1バレル=80ドル台前半まで急伸する展開になりました。イランがホルムズ海峡で船舶に対する攻撃を行い、米軍がイランに報復攻撃を行っています。イランは周辺国の米軍基地やインフラ施設を攻撃しており、軍事的な緊張感の高まりが、原油相場を押し上げました。改めてホルムズ海峡のタンカー通航が大きく落ち込み、供給量・流通量が再び大きく落ち込むリスクが警戒されました。特に、イランが紅海のバブ・エル・マンデブ海峡も封鎖する可能性を警告すると、供給不安が一段と強まり、6月15日以来の高値を更新しました。

■今週の戦略
中東情勢が不安定化しているため、ボラタイルな展開が続きやすい状況です。このまま米国とイランの間で攻撃の応酬がさらに1週間続けば、85ドル突破の可能性が高まります。さらにバブ・エル・マンデブ海峡の封鎖が現実的なリスクになると、90ドル水準を打診する可能性まで想定が必要な状況になっています。中東全体で軍事的な緊張感が高まっているため、サウジアラビアやイラクなどの石油関連施設が攻撃を受ける可能性も高まっています。ただし、トランプ米大統領はイランとの交渉にも意欲を示しています。攻撃の応酬が止まり、さらに何らかの協議が開催されるとの見方が強まると、75ドル水準まで急反落する可能性があります。中東情勢への柔軟な対応が求められます。

■今週の注目イベント
・7月22日 EIA米石油在庫
・7月24日 米石油リグ稼働数
・7月24日 米CFTC建玉報告

天然ガス:高水準在庫で上値重い

■今週の想定レンジ
2.60~3.10 ドル

■概況
天然ガス相場は1mmBtu=2.8~2.9ドルをコアにやや上値の重い展開になりました。熱波が続いているため空調用エネルギー需要環境は良好でしたが、天然ガス相場は上値の重さが維持され、7月16日には2.801ドルまで下値を切り下げました。テキサス州にあるフリーポート液化天然ガス(LNG)プラントが大規模なメンテナンス作業を8月末にかけて実施する計画のため、需給の緩みが意識されやすい環境が続いています。中東情勢の緊迫化でLNGの国際相場は急伸しましたが、米天然ガス相場に対する影響は限定的でした。全米在庫(7月10日時点)は前年同期比0.7%減、5年平均比6.4%増となりました。平年を上回るペースで在庫積み増しが続いていることが、引き続き上値を圧迫しています。3ドル割れ定着が進みました。

■今週の戦略
8月末までLNGプラント向け需要の落ち込みが避けられない状況になる中、天然ガス相場の上昇余地は限られます。熱波の発生で発電用エネルギー需要は堅調に推移しやすい環境ですが、潤沢な在庫環境に修正を迫るような動きは想定しづらい状況です。気温上昇だけでは上昇が難しく、何らかの生産障害が発生する、水力・風力発電に混乱が生じるといった動きがみられなければ、このまま上値の重い展開が続く見通しです。在庫は潤沢なことに加えて、この時期としては積み増しペースも速めです。4月安値2.632ドルを試す可能性もあります。

■今週の注目イベント
・7月23日 EIA米天然ガス在庫
・7月24日 米天然ガスリグ稼働数
・7月24日 米CFTC建玉報告

2026年7月19日作成

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