ドル円、5月米CPIや介入に警戒
- ドル円、5月米CPIを見極めつつ、円買い介入の可能性に警戒
- 米10年債入札や米国の月次財政収支にも注目
- ユーロドル、ECB理事会での利上げは織り込み済み
予想レンジ
| 157.50-162.00円 | 1.1500-1.1700ドル |
6月8日週の展望
ドル円は、イラン戦争によるインフレ高進を背景に、上昇トレンドが継続することが予想されるものの、引き続き本邦通貨当局による円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
過去の介入を振り返ると、2024年は、ゴールデンウィークの160円台での円買い介入の後、7月にも161円台で再度介入が行われ、7月末の日銀による利上げとFOMCでの利下げ示唆を受けてドル円は下落した。今年もGW中に160円台で介入した後、15-16日の日銀会合での利上げ観測が高まる中での再度の介入の可能性に警戒感は強い。
ただ、今月はウォーシュFRB新議長の下での初めてのFOMCが控えており、米金融政策についてはまだまだ不透明な部分が多いだろう。なお、本邦通貨当局によるGWでの円買い介入は、月次ベースで過去最大の11.7兆円と公表されている。ドル円が介入前の水準まで値を戻していることもあり、第2弾、3弾の介入が行われてもおかしくはない。160円台に乗せてきているなか、神経質な展開が続きそうだ。
また、米国では、10日に5月CPIが発表される。市場の予想は前年比4.2%。イラン戦争を受けたガソリン価格の上昇により、4月の3.8%からの伸び率加速が見込まれている。米国では、インフレ率4.0%とガソリン価格1ガロン=4.0ドルが、政権への打撃が強まるレッドラインと見なされており、結果次第では金融政策に対するタカ派議論が強まることにも注意しておきたい。米10年債利回りが一時4.50%を超える水準まで上昇してきているなか、米10年債の入札にも注目が集まる。更に、米国の財政赤字削減の切り札だったトランプ関税が違憲判決により撤廃されたことで、10日に公表される5月の月次財政収支も確認しておく必要がある。
中東情勢については、米国とイランの暫定覚書に関して、ウラン濃縮問題やホルムズ海峡再開後の支配権など両国の溝は深く、完全な合意に至るかどうかは依然として不透明。今後も関連ヘッドラインを注視していく展開が見込まれる。
ユーロドルは、10-11日の欧州中央銀行(ECB)理事会での利上げはほぼ織り込み済みであり、注目ポイントは、7月理事会に向けたガイダンスとなる。タカ派の代表であるシュナーベルECB専務理事も、中東情勢の不確実性や域内の景気減速への懸念から追加利上げには慎重な見方を示しているが、ラガルドECB総裁の会見内容を見極めたいところだ。
6月1日週の回顧
ドル円は、米国とイランの和平協議を巡る不透明感から160.09円まで上昇したものの、片山財務相や高市首相が円安牽制発言を行ったほか、植田日銀総裁が6月会合での利上げの可能性を示唆したことから上値は抑えられた。ユーロドルは、ECB理事会での利上げ観測を背景に1.1671ドルまで上昇したものの、中東情勢の不透明感を受けた米金利上昇や原油価格の上昇などを受けて一時1.1595ドルまで反落した。
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