米インフレ上振れ、ドル全般に先高観
- ドル円、意見対立したFOMC議事要旨を見極め
- ドル円、介入警戒で急落後の急伸を繰り返す
- ユーロドル、欧州景気不安と米金利先高観が上値を抑制
予想レンジ
| 156.00-162.00円 | 1.1400-1.1800ドル |
5月18日週の展望
来週のドル円相場は、米中首脳会談などの重要な政治イベントを通過し、依然として不透明な中東情勢を睨みつつも、市場の関心は再び米金融政策の方向性へと回帰する展開が予想される。最大の焦点は、今週発表された4月の米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)が予想を上回る強い内容となったことで、米インフレの高止まりが改めて意識されている点だ。早期利下げ観測が一段と後退するなか、ドルの下値は極めて堅い状況にある。
こうしたなか、20日に公表予定の4月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目したい。4月の会合では政策決定に対し、1992年10月以来の多さとなる4名が反対票を投じるという異例の事態となった。しかも、利下げ主張が1名に対し、金融緩和を示唆する文言に反対したメンバーが3名と、当局内で意見が真っ向から対立している点が市場の見極めを難しくさせている。議事要旨を通じて、タカ派寄りの議論がどこまで深まっていたかが明らかになれば、米金利の先高観を背景としたドル買いが一段と加速する公算が大きい。また、週後半には5月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数や購買担当者景気指数(PMI)速報値の発表も控えている。これらの経済指標が米経済の底堅さを示す結果となれば、ドル買いを支えることになるだろう。
一方で、円相場の不安定な動きには厳重な警戒が必要だ。米金利上昇に伴ってドル高が進み、再び心理的節目である160円台を試す動きとなれば、政府・日銀による為替介入の実効性が試される局面となる。当局による「断固たる措置」への警戒感から、上値では投機筋と当局の激しい攻防が予想され、突発的な急落など相場の急変には細心の注意を払いたい。ただ、「足元で急落に対して市場が慣れ始めている」との声も聞かれており、仮に急落してもすぐに反発しやすくなっている点については注意したい。
ユーロドルは、米金利見通しを受けたドル買い圧力が継続し、上値の重い展開が予想される。ユーロ圏の景気先行き不安が根強いなか、21日発表の欧州各国のPMI速報値や、22日の5月独IFO企業景況感指数に注目したい。景況感の悪化が確認されれば、欧米の成長格差が意識され、ユーロ売りが強まる可能性がある。米インフレへの警戒と欧州の景気不安という二面から、ユーロドルは軟調な動きとなりそうだ。
5月11日週の回顧
ドル円は底堅い。週前半は中東情勢の不透明を背景にした有事のドル買いが先行。その後は良好な米インフレ指標を受けて米金利が上昇するにつれて上値を試す展開となった。局地的な乱高下を繰り返すも、週末にかけては158.44円まで値を上げている。ユーロドルは軟調。米インフレ高止まりでドル先高観が意識されると売りが優勢に。一時1.1661ドルまで下値を広げた。
口座をお持ちでないお客様はこちら
取引画面はこちら
口座をお持ちでないお客様はこちら
取引画面はこちら
【本ページの掲載内容に関するご留意事項】
- 情報提供元:株式会社DZHフィナンシャルサービス
- 本ページに含まれる一部の情報(以下、「本情報」といいます。)に関する著作権を含む一切の権利は、株式会社DZHフィナンシャルサービス(「DZH」)またはその提供元(「情報源」)に帰属します。
- 本情報は信頼できると判断される情報をもとにDZHが提供したものですが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本情報の表示、更新は、システム上の理由(保守、障害復旧、サービス改変など)によって、遅延、中断することがあります。本情報によって生じたいかなる損害についても、DZHおよび情報源およびLINE証券株式会社は、一切責任を負いません。
- 本情報は投資判断の参考としての提供を目的としているものであり、投資勧誘を目的にしたものではありません。記載内容は提供日時点のものであり、将来予告なしに変更されることがあります。
- 本情報は、閲覧者ご自身のためにのみご利用いただくものとし、第三者への提供は禁止します。また、本情報の内容について、蓄積・編集・加工・転用・複製等を禁止します。
