ドル円、停戦交渉と米雇用統計を注視
- ドル円、米イラン協議の溝埋まらず原油高圧力が下支え
- ドル円、米金利先高観と介入警戒との攻防
- ユーロドル、域内インフレ加速に伴う景気減速懸念が重石
予想レンジ
| 157.50-162.00円 | 1.1300-1.1650ドル |
3月30日週の展望
来週のドル円相場は、米イランの停戦交渉を巡る不透明感と週末の3月米雇用統計を控え、一段と神経質な展開が予想される。最大の焦点は、停戦案を巡る両国の深刻な溝だ。米国側はパキスタンを仲介役として15項目の和平案を提示したが、対するイラン側は戦争賠償金の支払いや自国要人への攻撃停止、さらにホルムズ海峡における「主権の行使」を盛り込んだ独自の対案を公表。イラン側は現時点で協議に応じる姿勢を表立って見せておらず、解決の糸口は依然として不透明な状況にある。こうしたなか、ホルムズ海峡の緊張緩和が進まないことを背景に、オプション市場では4月末までに原油先物価格が150ドルに達するとの予測に基づいた取引が活発化している。エネルギー価格の上昇に伴うドル買い圧力が、相場の下値を支える構図が続くだろう。
米連邦準備理事会(FRB)の政策動向も大きな関心事だ。先日のFOMCで示された長期金利見通しの上方修正や、パウエルFRB議長による追加利上げを示唆する発言を受け、市場では米金利の先高観が根強い。4月3日に予定される3月米雇用統計で労働市場の堅調さが確認されれば、米利下げ開始時期のさらなる後退を織り込む形でドルが一段高を試す可能性が出てくるだろう。
一方で、政府・日銀による円買い介入への警戒感はかなり高まっている。片山財務相ら当局者による口先介入が強化されれば、投機的な円売りが抑制される要因となる。国内要因としては、4月1日の日銀短観に注目したい。新年度入り直後の発表となるなか、企業の景況感や設備投資計画、さらには賃上げの浸透度合いが確認されれば、日銀の政策修正への期待から円が買い戻される局面もありそうだ。ただし、日米の金利差という構造的要因を覆すには至らず、円の反応は限定的にとどまるとの見方が多い。
ユーロドルは、ドル買い圧力やインフレ懸念による欧州景気の先行き不安から、上値の重い展開が予想される。中東紛争の長期化を受け、市場では欧州中央銀行(ECB)が4月にも利上げに踏み切るとの思惑が浮上している。31日発表の3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は、前月比で大幅な上昇が見込まれており、物価高に対抗する利上げが域内景気の減速を促す「スタグフレーション」への懸念がユーロの重石となりそうだ。
3月23日週の回顧
ドル円は底堅い。米大統領がイランへの攻撃延期をSNSに投稿したことで週明けは158.02円まで急落。ただ、その後は交渉が前進しないことで次第に不透明感から原油高・株安・ドル高の流れに。週末にかけては一時159.85円まで買い上げられた。
ユーロドルは上値が重い。週前半こそ1.1640ドルまで買われたが、その後は次第にドル買い圧力が高まった影響から1.15ドル台前半まで押し戻された。
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