【26年8月28日】LINE FX週間レポート(ポンド、カナダドル)

加ドル、金利据え置きは織り込み済み

  • ポンド、独自材料乏しいが利上げ期待の残りが下支え
  • 加ドル、市場は来週BOCの金利据え置きを織り込み済み
  • 加ドル、米国との通商リスクへの警戒感続く

予想レンジ

GBP/JPYGBP/JPYCAD/JPY CAD/JPY
214.50-218.50円113.50-116.50円

8月31日週の展望

 英国では来週に主要な経済指標が少なく、ポンドはイングランド銀行(英中銀、BOE)の金融政策見通しへの思惑と外部環境に左右される展開となりそうだ。

 7月CPIは前年比2.9%と6月の2.6%から上昇し、7月のBOE会合では6対3で政策金利3.75%の据え置きを決めたものの、3人が利上げを主張した。英景気は大きく崩れず、インフレ率が高止まりしており、BOEが早期の利下げに動く可能性は低い。年内利上げ期待が残されていることが、ポンドの下値を支える要因となる。新たな材料が乏しい来週は、ポンドが積極的に上値を切り上げるより、英長期金利や米金利、原油価格を睨みながら方向を探る展開が見込まれる。原油高が再び強まればインフレ警戒から英金利が上昇し、ポンドを支える可能性がある一方、金利上昇が景気への懸念につながれば上値は抑えられよう。

 加ドルは、カナダ中銀(BOC)の政策金利発表が最大の焦点である。市場では政策金利2.25%の据え置きが基本線となっているが、4-6月期GDPが年率3%台半ばとなる可能性があるなど、景気は中銀の想定以上に強い。7月CPIも前年比3.0%へ上昇しており、景気と物価の双方が強ければ、中銀が金融緩和を急ぐ必要性は後退する。したがって9月会合では政策金利そのものより、強いGDPとインフレを踏まえた中銀の景気・物価認識が加ドルの方向を左右しそうだ。

 ただし、米国との通商摩擦が大きな懸念材料となる。トランプ米政権はカナダとの通商交渉が決裂したことを受け、約200億ドル相当のカナダ製品に50%の追加関税を発動した。対象はカナダの対米輸出の5%強と経済全体への直接的な影響は限定的とされるが、米加通商関係が悪化したことで、今後の企業投資や雇用への波及が懸念される。トランプ米大統領はさらに、カナダからの自動車・トラック・自動車部品について2027年1月から50%へ引き上げる可能性を示しており、通商問題が一段と深刻化するリスクも残る。これに対しカナダのカーニー政権は、米国の50%関税に対して「ドル・フォー・ドル」の報復措置を表明しており、通商摩擦の激化による実体経済への影響が注視される。

 この通商摩擦は加ドルにとって両面材料となる。報復関税の応酬が長期化すればカナダの輸出、企業収益、雇用への下押し圧力が強まり、中銀が景気を優先して政策金利を低く維持するとの見方から加ドル売りにつながりやすい。一方、9月8日の報復関税発動を前に米加双方が再交渉へ動けば、関税リスクの後退から加ドルが買い戻される可能性もある。


8月24日週の回顧

 今週のポンドは材料難で値動きは限定的。ポンドドルは1.36ドルを挟んだ狭いレンジ内で上下し、ポンド円はドル円の底堅い動きが支えとなるも上値は217円半ばで抑えられた。加ドルは米政権の追加関税が重しとなり、ドル/加ドルは1.39加ドル手前まで加ドル安が進み、加ドル円は114円前半に押し戻された。


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この記事の編集者

LINE FX 編集部

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