ポンド、労働党党首選関連報道に注目
- 対円、米雇用統計や日本当局の介入などによるドル円の動きに左右
- ポンド、英次期首相への就任がほぼ確実のバーナム氏の動向に注目
- 加ドル、7月1日開催のUSMCA会合に注目
予想レンジ
| 211.00-216.00円 | 112.50-115.00円 |
6月29日週の展望
中東情勢を手掛かりとした動きが一段落し、為替相場全体としては米利上げ期待の高まりを背景としたドル高が続くかどうか、週末の米雇用統計などに注目。対円ではドル円が約39年ぶりの高値水準となる162円に迫る中、引き続き円買い介入に警戒する動きとなる。
スターマー英首相の辞任に伴う政治混乱への警戒感は高まらず、ポンドは落ち着いた動きが見込まれるが、後任選びの労働党党首選など、政治動向に目が向けられやすい。有力候補の一人とされたストリーティング元保健相が不出馬を表明したほか、バーナム前マンチェスター市長の支持を表明。バーナム氏が次期首相に就任するのは確実とみられている。党首選立候補の受付は7月9日に始まるが、他に候補がいない場合、バーナム氏が7月中旬にも就任する。市場は同氏が首相就任後の財務相の指名、総選挙の実施有無や、現行の党のマニフェストを堅持するかを含めた重大な決断や、逼迫した財政状況、不安定な債券市場などの課題への取り組みに注目している。
来週、英国内では1-3月期GDPの発表が予定されている。速報値は前期比0.6%、前年比1.1%と個人消費の伸びに後押しされ25年10-12月期から伸びが加速したが、依然として主要国では景気の回復が遅れていることが示された。今週に発表された、6月製造業PMI・速報値は53.1と3カ月ぶりの低水準となったほか、サービス部門PMIは48.7と2023年1月以来の低水準となった。また、英産業連盟(CBI)が発表した6月製造業受注指数は-45とコロナ禍中の2020年9月以来最大の落ち込みとなった。コスト上昇に加え、今後1年間の企業成長見通しが低調であることから、雇用は速いペースで減少し続けるとの見方が強い。
加ドルは、ドル高と原油相場の下落で上値の重い動きが見込まれる。22日発表の5月消費者物価指数(CPI)は前年比3.2%と29カ月ぶりの高い伸びを記録したが、押上要因となったエネルギー価格が6月に大幅反落し、中銀の利上げ見通しは高まっていない。来週30日には4月GDPの発表が予定されている。1-3月期のGDPが弱く、雇用市場は5月に改善し失業率も低下したが、年初から見ると勢いは限られ、景気減速への懸念は払しょくされていない。
また、7月1日には米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の共同見直し会合がオンラインで開催される予定だ。米国とメキシコはすでに2回目の2国間協議を行い、3回目は7月20日週に予定されているが、米国とカナダは非公式協議にとどまり、正式な2国間交渉はまだ開始されていない。7月1日の会合で合意に達する可能性は低く、USMCA見直しは7月以降も続くとの見方が強いが、トランプ米政権と溝が深まるような内容が伝われば加ドルには売り圧力となる。
6月22日週の回顧
FOMC後のドル高の流れが継続。対ドルでは、ポンドドルが1.31ドル半ば、ドル/加ドルは1.42加ドル半ばまで年初来安値を更新した。対円では円買い介入警戒感も重しに伸び悩むも、ポンド円は212円半ば、加ドル円は113円半ばで下げ渋った。
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