「成長と分配の好循環」実現の鍵は「地方デジタル化」?

 

2021年11月19日

 

「成長と分配の好循環」実現の鍵を握るといわれる「地方デジタル化」に注目してみましょう!

 

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どうなる?岸田新内閣

 10月31日に第49回の衆議院議員総選挙が終わりました。その後、11月10日午後に開催された衆参両院の本会議における総理大臣指名選挙を経て、岸田氏が第101代の総理大臣に選出され、第2次岸田内閣が発足。改めて日本のかじ取りを始めています。

 

 さて、新内閣発足の前日、松野官房長官は記者会見で、「デジタル田園都市国家構想実現会議」「デジタル臨時行政調査会」「全世代型社会保障構築会議」の3つの会議を新たに設置したことを明らかにしました。今回のコラムではその中でも、特に「デジタル田園都市国家構想実現会議」に注目したいと思います。
 

デジタル田園都市国家構想実現会議とは

 この会議の目的は、「地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていくことで、世界とつながる『デジタル田園都市国家構想』の実現に向け、構想の具体化を図るとともに、デジタル実装を通じた地方活性化を推進する」ことです。会議のメンバー(※上場企業関連)には、カヤック<3904>の代表取締役の柳澤大輔氏や東日本旅客鉄道(JR東日本)<9020>の取締役会長である冨田哲郎氏の名前が見られます。「面白法人」という特異な企業であるカヤックの柳澤氏には、柔軟な発想に基づいた提言を期待したいところです。とはいえ、現時点での報道では、来年の春ごろをめどに議論の結果を取りまとめるとのことなので、その内容を見極めることが第1です。

好循環の鍵は「地方デジタル化の加速」?

 しかし、岸田氏が掲げる「成長と分配の好循環」というものが、仮に実現に向かって進むと仮定すれば、首都圏に対する地方の位置づけも、大きく変化してくることになるでしょう。それを見越した際にやはり鍵を握るのが、「地方のデジタル化の加速」と考えられます。このデジタル化には、非常に多くの意味合いが込められていますが、例えば全国統一的な取組みの「自治体情報システムの標準化・共通化」及び「自治体の行政手続のオンライン化」への対応は最たるものでしょう。また、それだけでなく、総務省が示している「自治体DX推進手順書」などにのっとり、自治体個別の部分でもデジタル化等を通じた効率化への取り組みを継続的に行うことが求められます。

 

 また、慶応義塾大学の宮田裕章教授が、「この10年間でスマホに次ぐ発明は?」と近々で受けた質問に対して「デジタル通貨」と答えたことを2021年9月に開催された「地域通貨サミット」で行った基調講演の中で触れています。具体的には「コミュニティのあるべき姿や魅力を見出し、つながりをデザインするツール」としての役割を担えると期待しているとのこと。地方の変化はこれまでの私たちの働き方や生き方そのものを大きく変貌させる可能性に満ちており、今後の動向に期待したいと思っています。そこで、今回は地域通貨を手掛けている企業やシステム系の企業を中心とする「地方デジタル化関連」の銘柄に注目してみました。他にも関連銘柄は多いので、ぜひ詳しく調べてみてはいかがでしょうか。
 

日経平均動向をチェック

 まず、11月15日~19日の日経平均は、3営業日続伸からのスタート。先週末のハイテク株主導による米国市場の上昇や12日に好決算を発表した東エレク<8035>がけん引役となり、値がさハイテク株中心に値を上げる銘柄が見られました。16日は小幅ながら4営業日続伸。売りも先行した他、朝方はオンライン開催の米中首脳会談を控えて様子見ムードが広がっていたものの、午前10時ごろに始まった米中首脳会談でバイデン大統領が「米中指導者は両国が衝突に至らないようにする責務がある」などと述べたことから両国関係改善への期待感が広がりました。17日は、米株高を受けて、半導体を中心としたハイテク株に買いが先行したものの、3万円手前での戻り待ちの売りが根強く、寄り付き直後の29909.97円を高値に失速。また、来年以降に金融所得課税の強化を本格的に議論する方向との報道も重しに。17日の米株式市場でNYダウは211ドル安と反落。過去最高値に迫り利益確定の売りが出たほか、クレジットカードのビザが大きく下落してNYダウを押し下げました。18日の日経平均は、こうした流れを引き継ぎ下落する格好に。

 

 続いて、22日~26日は、23日が勤労感謝の日、米国市場は25日がThanksgiving Dayでそれぞれ休場となります。また、主に米国ですが経済指標の発表が相次ぐ他、FOMCの議事録公表もあるため、非常に身動きが取りにくい週となりそうです。

ご参考銘柄はこちら

エヌ・ティ・ティ・データ(9613)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 システムインテグレータ専業で国内トップ。公共・金融分野等のシステム、社会インフラサービス等を手掛ける。法人・ソリューション部門は堅調。製造業、流通・サービス業向けサービスが牽引。22.3期1Qは増収増益。 記:2021/09/15

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野村総合研究所(4307)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 野村HD系のSI大手。金融向けに強み。DXビジネス創出と海外拡大を推進中。22.3期1Qは製造業向け国内DX案件が好調。金融の不採算案件減や豪州の収益性改善も効き大幅増益に。通期最高業績・連続増配を計画。 記:2021/09/17

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TIS(3626)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 システムインテグレーター大手。傘下にインテック、アグレックス、AJSなど。クレジットカード業界のシステム開発に強み。サービスIT部門は好調。M&A効果、決済関連需要等が寄与。22.3期1Qは2桁増収増益。 記:2021/09/09

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SBIホールディングス(8473)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 ネット証券で国内首位。銀行、損保、ベンチャー投資などに多角化。バイオ薬の開発も手掛ける。証券事業は堅調続く。バイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業は損益改善。22.3期1Qは2桁増収増益。 記:2021/08/12

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カヤック(3904)

 

〈業務内容〉 インターネットサービス会社。ネット広告の制作受託、ソーシャルゲームの制作、ゲームコミュニティの運営を行う。ゲーム部門は売上堅調。アキバスタジオの大型案件の納品等が寄与。21.12期2Qは大幅増収増益。 記:2021/09/26

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アイリッジ(3917)

 

〈業務内容〉 位置情報とスマホを用いて集客を図るO2Oアプリの開発・販売を行う。電子地域通貨等も手掛ける。アプリ開発、アプリマーケティングなどデジタルマーケティング関連は堅調。22.3期1Qは2桁増収、営業黒字転換。 記:2021/09/26

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銘柄選定基準

 

地域通貨を手掛けている企業やシステム系の企業、地方自治体向け事業などを手掛けている企業からフィスコが抽出した6銘柄を、時価総額が大きい順に掲載

 

※金融商品取引所又は認可会員が信用取引の制限又は禁止措置を行っている銘柄を除いています
※証券金融会社が貸株利用等の申込制限又は申込停止措置を行っている銘柄を除いています

レポート作成元:株式会社フィスコ

重要事項(ディスクレーマー)

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