可能性を秘めるフィンテック関連銘柄

 

2021年7月2日

 

可能性を秘めるフィンテック関連銘柄を詳しく見ていきます。

 

【ご参考】

分かりづらい用語はこちらでチェック:LINE証券用語集

 

今週のテーマは「フィンテック」

今週のテーマは「フィンテック」です。すでにご存じの方も多いとは思いますが、「金融(Finance)」と「技術(Technology)」という単語を組み合わせて生まれた造語で、革新的な金融サービスなどを指し示す概念です。近年「非接触」というキーワードが盛んに取り上げられていますが、特にコロナ禍における感染拡大防止の側面などからLINE Payなど新しい決済方式への注目度がさらに高まりました。一方、従来型の「クレジットカード」もタッチ決済が導入されるなど、利便性をさらに高めています。

Visaの注目すべき発表

さて、そんな中で日本でも利用者が多く、世界シェアも非常に高い米国のクレジットカード大手のVisaから注目したい発表がありました。6月24日、スウェーデンのフィンテック企業であるTink社を18億ユーロ(約2,380億円)で買収することが発表されたのです。ちなみに、Tink社については日本での知名度が高くないため、初めて名前を耳にしたという方が大半だと思います。しかし、同社は新興企業にも関わらず、3,400もの銀行及び金融機関がサービスを利用し、ユーザー数も2億5,000万人超となっており、新興企業の枠を超えていると言っても過言ではないレベルです。Visaは、もともとTink社の競合の米Plaid社を買収することを目指していましたが、法規制の影響で、今年1月に53億ドル(約5,500億円)の合併計画が中止に追い込まれたという経緯がありました。Visa程の世界的な企業が、別の角度から再度チャレンジしたあたりに、フィンテックが秘めている可能性が感じられそうです。
ちなみに、フィンテックが秘めている可能性の例として、2019年にフィリピン中央銀行(BSP)が行った調査を参照してみたいと思います。同調査によると、フィリピンでは成人人口のうち71%が金融口座を保有しておらず、多くの人々が金融サービスを十分に享受できないという日本では想像もつかない状況です。こうした状況下、つまり既存の金融の枠組みが機能していない場合でも、フィンテックのような革新的金融サービスが出てくることで、利用に際して生じる多くの障壁が取り除かれ、より幅広い人々が自由に経済生活を送ることが期待できるようになります。そういった意味で、既存の金融系企業であるVisaが、フィンテック企業に成長可能性を見出して、何が何でも取り込むという執念を見せたことは納得できるところです。

フィンテック関連銘柄の動向

フィンテック関連銘柄については、他のテーマと異なり、短期的な物色先として頻繁に注目されるというよりも、新しいサービスを生み出すことへの期待やフィンテック関連のサービス提供による事業成長期待で投資を行う、やや落ち着いたフェーズに移行しているように思われます。ただ、そもそも金融業界は改革が遅い業界である他、フィンテック自体が世界的にマーケットが広がっているテーマですので、関連銘柄を深堀りしてみる価値は十分ありそうです。

今週の相場展望は?

前週(6月28日~7月2日)の日経平均は、小幅ながら反落してスタートしました。月末の日経平均が昨年9月以降、9カ月連続して下落するという「月末株安アノマリー」が続いているため、買い見送り気分が強まり、29日には3営業日ぶりに終値で29,000円を割り込む展開となりました。月末30日には配当の再投資に対する期待感もありましたが、積極的な参加者は限られ、引け間際に失速して小幅ながら下落し、月末下落記録が継続となりました。7月は上場投資信託(ETF)の分配金支払いに伴う売り需要が7,000億円あまり発生するとの試算があり、需給面からも手掛けにくさが意識された他、週末の米雇用統計を控えて、買いづらい週となりました。

来週(7月5日~9日)の日経平均は、週初に米雇用統計の結果を受けて、大きく動く可能性があります。しかし、小売を中心とした3-5月期決算が徐々に発表されてくることもあり、再び身動きの取りにくい状況が想定され、新規上場銘柄や材料株の短期トレードが中心の相場展開となりそうです。

フィンテック関連銘柄はこちら

Zホールディングス(4689)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 ソフトバンクG傘下のITサービス大手。傘下にZOZOやアスクル、LINEなど。データやAIを活用し、広告、コマース、フィンテックなどでの成長を模索。年末商戦のオンライン特需を取入れ、3Q累計では営業増益。 記:2021/03/22


 

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メルカリ(4385)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済や米国開拓に力注ぐ。子会社に鹿島アントラーズ。21.6期上期は巣籠もりを追い風にフリマ取扱高が拡大。米国も急伸。連れて販売手数料収入が増え、黒字化。 記:2021/03/18

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フリー(4478)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 クラウド会計、クラウド人事労務ソフトで国内トップシェア。会社設立や税務申告、マイナンバー管理等もカバー。有料課金ユーザー企業数は24万5003社。顧客獲得は順調。増収効果等で21.6期2Qは損益改善。 記:2021/04/09

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丸井グループ(8252)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 小売事業とフィンテック(カード)事業が二本柱。小売は自社販売区画を縮小し、定借契約が軸に。21.3期3Q累計はカードの取扱高が順調増。だがコロナ禍による小売の苦戦を補えず。目標に長期・継続的な増配の文言。 記:2021/04/16

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マネーフォワード(3994)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 個人向け家計簿・資産管理アプリ「マネーフォワード」や、法人向け会計・人事クラウドソリューションを展開。新型コロナで経営が悪化した中小企業向けサービスを拡充。個人事業主顧客増で、21.11期1Qは黒字転換。 記:2021/05/28

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インフォマート(2492)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 フード業界向けBtoBプラットフォームの運営会社。受発注や請求書、営業、購買、規格書、見積書等のシステムを提供する。21.12期は請求書やESのシステム利用が拡大も、データセンター費や人件費等が増加した。 記:2021/04/30

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マクアケ(4479)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 国内最大級のクラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」を運営。新製品開発サポートプログラムも展開。リピート率高い。プロジェクト掲載数は増加。応援購入総額は堅調。21.9期1Qは大幅増収増益。 記:2021/04/09

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ロードスターキャピタル(3482)

 

〈業務内容〉 東京都心でオフィスビル投資や賃貸などコーポレートファンディングを展開。30億円未満の中規模物件が投資対象。フィンテックなど不動産とテクノロジーの融合を推進。賃貸収入と物件売却好調で、1Qは大幅営業増益。 記:2021/05/28

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メタップス(6172)

 

〈業務内容〉 EC事業者向け決済サービスやアプリ収益化支援が主力。新事業としてDX支援サービスを育成へ。暗号通貨からは撤退。21.12期1Qは給与即時払いサービスや決済代行サービスが成長。事業再編効果も発現し、黒字に。 記:2021/05/17

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ソルクシーズ(4284)

 

〈業務内容〉 ソフトウェア開発会社。生損保や証券、クレジット業界など金融向けシステム開発に強み。高齢者見守り支援システムや、工場設備向け状態監視・予知保全システムも展開。フィンテック開発伸長し、20.12期は経常増益。 記:2021/03/22

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ZUU(4387)

 

〈業務内容〉 フィンテックプラットフォーム運営会社。富裕層向けに金融領域に特化したメディアを運営。金融や不動産企業のフィンテック化支援も行う。21.3期3Q累計は広告とSaaSサービスが伸長も、先行投資が重しとなった。 記:2021/03/03

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インタートレード(3747)

 

〈業務内容〉 証券会社向けにディーリングやトレーディング用の自社開発ソフトを販売。証券やFX、場外取引のシステムが事業領域。導入済次世代プラットフォームの機能拡張などを通じ、フィンテックを強化。中間期は営業黒字転換。 記:2021/05/14

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銘柄選定基準

 

フィンテック関連銘柄のうち、時価総額が大きい順に上位12銘柄を掲載

 

2021年7月1日時点

 

※金融商品取引所又は認可会員が信用取引の制限又は禁止措置を行っている銘柄を除いています
※証券金融会社が貸株利用等の申込制限又は申込停止措置を行っている銘柄を除いています

レポート作成元:株式会社フィスコ

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