脱炭素!カーボンニュートラル達成に向けて水素関連銘柄

2021年5月28日

 

脱炭素!カーボンニュートラル達成に向けて水素関連銘柄を詳しく見ていきます。

 

カーボンニュートラル達成に向けて

カーボンニュートラル達成に向けて2050年までに脱炭素社会を実現し、温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目標として、令和2年度第3次補正予算において2兆円の「グリーンイノベーション基金」が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に造成されました。この基金を通じて、実行が決定されたプロジェクトに取り組む企業等は、10年間のあいだ研究開発から社会実装まで継続的に支援を受けることができます。5月18日付で経済産業省が同基金で支援を行うプロジェクトを発表していますので、詳細を見ていきます。

プロジェクト例

各プロジェクトの内容は「研究開発・社会実装計画」として策定されていますが、今回は水素関連の2つのプロジェクトを取り上げます。1つ目は「大規模水素サプライチェーンの構築(国費負担額:上限3000億円)」、2つ目は「再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造(国費負担額:上限700億円)」になります。

前者は、第1に液化水素運搬船などの水素を輸送する設備自体の大型化のほか、生産拠点のプラントから中継地である陸上タンク、そして最終地点である水素発電所までの大規模水素輸送の実証を支援することが目標です。さらに、水素発電における水素の燃焼安定性に関する実証も同時に取り組む予定となっています。これらの成功を通じて、水素の大規模需要創出と供給コスト低減の好循環の構築を推進し、供給コストを2030年に30円/Nm3、2050年に20円/Nm3以下(化石燃料と同等程度)とすることを目指すプロジェクトです。

後者は、まず「水電解装置」の話となりますが、簡単に言い換えると水の電気分解のことで、その原理を用いて水素を製造する装置です。あまり知られていませんが、福島県には世界最大級の水電解装置があります。しかし、世界に誇れる水電解装置を有するものの、開発は欧州勢が先行している状況です。そこで、複数のタイプの水電解装置(アルカリ型、PEM型)の大型化やモジュール化等を国策として後押しし、装置コストの一層の削減(現在の最大1/6程度)を目指すプロジェクトです。

水素社会の実現に向けて

特に「大規模水素サプライチェーンの構築」は、水素社会を実現するにあたって避けては通れません。例えば、自動車を参考に考えてみると理解しやすいです。既に水素自動車自体は完成して販売も始まっていますが、電気自動車(EV)と比較してあまり普及が進まない理由として、水素自動車の価格の問題に加え、燃料である水素を補給するためのステーションの整備が十分に進んでいないことが挙げられます。一般的に水素自動車の普及を語る際には、ここで話が終わることが多いのですが、実際には燃料となる水素の供給コストの問題まで考える必要があります。今回のプロジェクトは、簡単に言えばこうした「供給」部分の問題解決に繋がるものであり、水素社会の実現に向けてポジティブな材料だと捉えることができます。

「水素」は中長期的なテーマであり、銘柄の物色が定期的に見られます。企業からも、水素に関連する話題や動きが出てくれば、それらが刺激材料になる可能性もあります。もし気になる銘柄があればお気に入り登録などして、チャートや業績を確認し投資タイミングを検討してみても良いかもしれません。

今週の相場展望は?

前週(5月24日~28日)の日経平均は、20日から26日まで5営業日続伸と堅調に推移しました。5営業日続伸は、3月9日~16日までの6連騰以来約2カ月半ぶりです。欧米の総合購買担当者指数(PMI)が製造業、非製造業とも好調であり、週初は世界的な景況感の改善を好感して景気敏感株などを中心に買いがはいりました。その後は、米長期金利の落ち着きや暗号資産(仮想通貨)市況の回復が安心感につながりました。一方、9都道府県の緊急事態宣言を延長する方向で政府が調整しているとの報道に加え、米国務省が日本への渡航を中止するよう国民に勧告したことなどが嫌気材料になりました。27日には6日ぶりの反落となりましたが、これは引けにかけてのMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数構成銘柄見直しに伴う売り需要発生が警戒されたようです。

今週(5月31日~6月4日)の日経平均は、ベージュブックのほか、米長期金利に影響を与えやすい米雇用統計の発表を週末に控えていることもあり、全体感としては引き続きやや動きにくい相場展開が継続しそうです。

水素関連銘柄はこちら

トヨタ自動車(7203)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 自動車世界大手。傘下に日野自動車、ダイハツ工業など。自動車販売金融サービスなど金融事業も手掛ける。スズキと資本提携。連結販売台数は減少。21.3期3Qは金融事業が増益。時価評価による評価益の増加が寄与。 記:2021/04/15

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ブリヂストン(5108)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 世界最大のタイヤメーカー。鉱山機械用超大型タイヤに強み。大型航空機の重量計測システムや自転車、ゴルフ用品等も。日本は売上伸び悩む。小型トラック用タイヤ等の販売本数が減少。20.12期通期は業績苦戦。 記:2021/04/11

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パナソニック(6752)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 総合家電大手。売上は国内3位。白物家電や住宅設備、自動車関連に強み。オートモーティブ部門は損益改善。円筒形車載電池の材料合理化などが寄与。21.3期3Qはアプライアンス部門が増益。固定費削減等が奏功。 記:2021/04/13

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豊田通商(8015)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 トヨタ系総合商社。トヨタ向けに原料調達や物流を手掛け、再生可能エネルギーや電子部品も展開。金属部門は自動車生産関連の取扱いが減少。21.3期3Qは食料・生活産業部門が増益。穀物事業における需要増等が寄与。 記:2021/03/08

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関西電力(9503)

 

〈業務内容〉 近畿6県等が営業エリアの電力会社。原子力発電や火力発電、再生エネルギー、情報通信サービス、生活・ビジネス関連サービス等を提供する。21.3期3Q累計はコロナ禍が電力販売、住宅やホテルのサービスに影響した。 記:2021/04/03

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日本酸素ホールディングス(4091)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 産業ガスで国内トップシェア。三菱ケミカル系。供給一貫体制が強み。MOCVD装置、液体ヘリウム関連装置も手掛ける。21.3期3Qは業績低調。国内ガス事業はさえない。セパレートガスの伸び悩みなどが重し。 記:2021/02/08

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岩谷産業(8088)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 産業用・家庭用ガスの専門商社。カセットこんと・ボンベは圧倒的シェア。金属加工品や冷凍食品なども。21.3期3Q累計は家庭用ガスの採算が改善。だが産業用ガスの戻りが鈍い。将来を見据えて水素ビジネスを育成へ。 記:2021/03/21

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三菱化工機(6331)

 

〈業務内容〉 プラント関連や下水など環境設備の建設を手掛ける。分離板型遠心分離機で世界トップクラスのシェア。コスト改善等に注力。エンジニアリング事業は好調。売上総利益は増加。販管費は横ばい。21.3期3Qは2桁増益。 記:2021/02/04

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那須電機鉄工(5922)

 

〈業務内容〉 電力・通信関連事業が主力。建築・道路関連事業、碍子・樹脂関連事業も手掛ける。送電用鉄塔が代表製品。建築・道路関連事業ではETC設備等を積極受注。21.3期3Qは碍子・樹脂関連事業が増収。M&A効果が寄与。 記:2021/02/12

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山王(3441)

 

〈業務内容〉 電子部品の精密プレス加工や貴金属表面処理加工を手掛けるメッキ加工会社。プレスと表面処理の一貫加工体制を構築。東北工場に新ラインを建設し、5G基地局向け製品を強化育成。21.7期1Qは増収、各利益黒字確保。 記:2021/02/26

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銘柄選定基準

 

水素関連銘柄のうち、時価総額が大きい順に掲載

 

2021年5月25日時点

レポート作成元:株式会社フィスコ

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