いよいよシーズン!投資に活かす決算発表の見方【1】

 

2021年4月23日

 

いよいよ企業決算のシーズン!決算の見方をお伝えします!

決算発表のタイミング

今回のテーマは「企業決算の見方」です。まずはその前に、そもそも決算はいつ発表されるのか、その時期を押さえる必要があります。日本の上場企業の大半は「3月期」の決算です。ご参考までに3月期の決算企業が、1年の中で四半期決算や通期決算をどのように発表するのか、スケジュールを下記に記載しています。
ご自身の保有銘柄が何月期決算で、いつ決算が発表されるのか、これを機会に調べてみると良いかもしれません。

 

【3月期決算企業のケース】

  (時期)     (決算) 

1月下旬~2月上旬…第3四半期決算

4月下旬~5月上旬…通期決算(本決算)

7月下旬~8月上旬…第1四半期決算

10月下旬~11月上旬…第2四半期決算

 

上記からわかるように、まさに今が決算発表シーズン真只中となります。決算発表における基本的なポイントとしては、(1)「予想に対する実績」(2)「前年同期比の増減率」が挙げられます。決算の見方に慣れてきますと、他にもチェックすべき点や分析箇所など増やしても良いかもしれませんが、まずはこの2点から始めると良いと思います。

決算数値や決算発表予定日を確認するには

決算数値を確認する際は、「決算短信」という書類を見ます。決算短信は、東京証券取引所の適時開示情報閲覧サービス「TDnet」に掲載されます。LINE証券では、決算ビジュアルレポートでご確認いただけます。ニュースでも決算情報等が配信されます。また、個別企業の決算発表予定日は、LINE証券のTOPの「サービス」>「国内株式」>「決算カレンダー」横の「すべて見る」をタップするとご確認いただけます。まずは自分で調べることも重要だと思いますので、即時性のあるTDnetと併用すると良いと思います。

チェックポイント①予想に対する実績

それではチェックポイントの1つ目「予想に対する実績」についてです。これは、会社側が出している上期予想(=第2四半期累計)、通期予想といった業績計画に対して、どのような結果となったのかを確認するということであり、「進捗率(達成率)」と呼ばれるものです。また、同時に元の予想(会社計画)自体に変更がないかも忘れずに確認しなければなりません。
図1は、マクドナルドの2020年12月期の第3四半期の決算短信ですが、どの会社も表記の見た目は同じです。具体的には、図1の青枠と赤枠部分の数値を見ることになります。青枠には「実績値」、赤枠には「業績計画」が示されています。例えば営業利益ベースで見ていくと、第3四半期の営業利益の実績値は、「25,357百万円」です。次に赤枠の計画値ですが、こちらは「29,000百万円」です。つまり、計画値(29,000百万円)に対する第3四半期時点の進捗率は「87.4%」ということになります。

図1 マクドナルドの2020年12月期の第3四半期の決算短信

このマクドナルドの「87.4%」という進捗率をどのように評価すれば良いのか、という話になりますが、まずは第1四半期の時点で会社計画に対する進捗率が25%超、通期の半分である上期の時点で50%超、第3四半期の時点で75%超となっているかをチェックします。事前の株価の値動き、市場の期待値、コンセンサスなど、様々な要因が絡んでくるため、一概には言えませんが、概ねこの数値に沿った順調な推移となっていれば、好感されることが多いです。つまり、マクドナルドの数値はひとまず「良い」と判断できそうです。

 

ただし、これはあくまで「目安」でしかありません。なぜなら、例えば売上の集中しやすい季節性のある企業などは、四半期毎に利益が大きくブレる傾向があるからです。企業毎の特徴に注意する必要があります。

例としてクリーニング国内最大手企業の白洋舍<9731>を見てみます。図2と図3は、四半期毎の業績推移です。こちらを見ると、同社の場合は第2四半期(2Q)に大きく利益をあげている傾向があるとわかります。こういった会社毎の特徴を理解しておかなければ、進捗率などを正しく捉えることはできません。さらに、企業買収や単発の大型案件の寄与など個別要因を見ていく必要があるため、25%、50%、75%というのはあくまでも基本的な目安ということになります。

 

図2(16年12月期~18年12月期、単位は百万円)
図3(19年12月期~20年12月期、単位は百万円)

(図2、図3は決算短信を元にフィスコ作成)

※チェックポイント②「前年同期比の増減率」は、次回の「いよいよシーズン!投資に活かす決算発表の見方【2】」で掲載予定です。

今週の相場展望は?

前週(19日~23日)は、決算発表が一時的に少ない期間でした。しかし、日米首脳会談を受け、台湾を巡って対中関係が悪化することへの懸念が浮上しました。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない東京や大阪で、緊急事態宣言の再発出に向けた動きが進んでいると報じられ、経済活動の正常化が遅れるとの警戒感が売りを誘う展開になりました。こうした背景から、日経平均は終値ベースで3月25日以来、約1カ月ぶりに29,000円を割り込む場面が見られるなど、荒れた相場展開になりました。

今週(26日~30日)は、29日に祝日を挟むなか、多くの決算発表が再び始まります。さらに、日銀金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)などのイベントや経済指標の発表も控えており、引き続き投資家にとっては動きにくい状況が続きます。前週同様、薄商いの中で大きく振らされる局面も十分想定されますので、警戒感を持って臨む必要がありそうです。

レポート作成元:株式会社フィスコ

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