長期的に需要が拡大!「半導体」で注目の日本企業

 

2021年3月12日

 

半導体の需要が高まり続けている?注目のテーマを詳しく見ていきます。

参考記事:「今後はどうなる…プロが語る「日経平均3万円突破」の実態

半導体大手は採用増で攻勢

世界最大の半導体製造ファンドリーメーカーであるTSMC(台湾積体電路製造)は3月5日、過去最高となる9,000人を2021年に採用する方針を明らかにしたと報じられています。TSMCと言われてもピンとこない方もいるかもしれませんが、世界的な半導体大手として株式市場にも深く関わってくるため、この機会にインプットしておくと良いかもしれません。

 

さて報道によると、同社は台湾に約5万人の社員がいるとのことなので、9,000人の採用は約2割もの大幅な増員ということになります。最先端の半導体を手掛けているTSMCがなぜ大規模採用を進めるのかと言うと、半導体需要の拡大による需給逼迫の状態が続いていることが背景にあります。足元の各種報道を見ても、例えばロイター通信は「半導体不足、自動車など一部業種の早期解消は期待薄か」などと伝えています。

また3月5日に開幕した中国の全国人民代表大会(全人代)では、李克強首相が2021~25年にAIや半導体などへの研究開発費を年7%以上増やすと表明しており、自動車の電動化やスマートフォンの高機能化など、各業界の動向を踏まえれば、世界的に半導体の活況は続いていくでしょう。

懸念点はありつつも視界は良好か

一方、ウイグル族へのジェノサイド問題を巡る米中の応酬激化、香港を巡る中国と先進諸国との対立など、新型コロナウイルスの陰に隠れている感はありますが足元で国際社会は対立の様相を強めています。半導体は経済に密接に繋がっている分、こうした世界情勢の影響を良くも悪くも受けやすくはあるものの、長期的な目線では半導体市場の成長は継続していく他、中国が一段と注力してくることも刺激となりニュースフローも増加することで、関連銘柄に資金が集まる可能性もあります。

日本の半導体関連銘柄の特徴

半導体関連銘柄と聞いて、真っ先に思い浮かぶ銘柄は冒頭で取り上げたTSMCのような半導体製造の会社かと思いますが、日本の企業に関して言えば、半導体製造装置や半導体の製造に不可欠な材料を手掛けている企業が関連銘柄の中核となっています。特に日経平均への寄与度が大きいという意味でも、東京エレクトロンとアドバンテストの2社は重要な位置づけとなっていますので、自身の投資対象としていなくても、値動きの確認はしておきたいところです。

なお、これまでコロナ禍における勝ち組としてハイテク銘柄などのグロース株は物色の中核銘柄として相場をけん引してきました。しかし、グロース株には割高感を指摘する見方もあり、足元ではグロース株を売却し、割安感のある景気敏感株への資金シフトの動きがみられてきています。

短期的にはこの流れが本格化するか否かを見極めたいところですが、成長が見込まれる半導体関連銘柄などは利益確定の流れで株価が下落するようなことがあれば、反対に割安感も出てきやすくなるため、押し目狙いの姿勢で臨むのも一考でしょう。

今週の相場展望は?

先週(3月8日~12日)の日経平均は、週末12日に「メジャーSQ」があったこともあり、想定通り週間を通じて大きく動くことはなかった反面、底堅い推移となりました。懸念されていたようなネガティブなニュースフローも特段観測されず、期待されていた米国の1.9兆ドル規模の追加経済対策法案が無事に成立したことも支援材料となりました。

さて、今週(15日~19日)の日経平均は、本来であればメジャーSQを通過したことで動きやすくなると言いたいところですが、週半ばにFOMC(米連邦公開市場委員会)、その後に国内でも日銀会合などの経済イベントを控えていることもあり、引き続き底堅いながらも様子見ムードの強い展開が続きそうです。

半導体関連銘柄はこちら

ソニー(6758)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 世界的な電機メーカー。モバイル機器やゲーム機器、デジタルカメラ、業務用放送機器、家電、半導体分野等で事業展開。金融ビジネス収入は大幅に増加。ソニー生命、ソニー銀行が牽引。21.3期2Qは増収増益。 記:2020/12/16

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信越化学工業(4063)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 塩ビ、半導体シリコンウエハで世界首位。シリコーン製品やフォトレジスト、希土類磁石なども。21.3期上期はウエハやレジストなどの半導体関連が下支え。コロナ影響で後退の塩ビも下期に上向く見込み。連続増配予定。 記:2020/11/24

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東京エレクトロン(8035)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 半導体製造装置の世界大手。FPD製造装置も。感光材塗布・現像装置やエッチング装置など前工程に強み。21.3期上期は半導体製造装置が好調で計画を上回る増益に。通期計画も上方修正。配当性向5割目安に増配予定。 記:2020/12/01

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HOYA(7741)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 半導体用フォトマスクやHDD用ガラスディスク等で高シェア。コンタクトレンズや内視鏡に注力。海外売上比率が高い。映像関連製品はさえない。カメラ向けレンズ販売が落ち込む。21.3期2Qはその他事業が堅調。 記:2020/12/19

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SMC(6273)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 空気圧制御システムメーカー。空圧機器、自動制御機器、各種濾過装置を製造。空圧機器シェアは国内65%、世界30%。空気圧シリンダーを中国で集中生産するなど、海外拡充。半導体向け受注減速もあり、中間期は一服。 記:2020/11/14

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三菱電機(6503)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 総合電機大手。FA機器、自動車機器、昇降機、防衛機器に強み。家電やパワー半導体も。21.3期上期はコロナ影響でFA機器や自動車機器の需要が冴えず。ただコスト削減が想定以上に進む見込み。通期計画を上方修正。 記:2020/11/29

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京セラ(6971)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 電子部品大手。半導体関連部品、電子デバイス、通信機器端末など幅広く展開。小型セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。半導体関連部品は売上増。21.3期3Qは産業・自動車用部品が増収。M&A効果等が寄与。 記:2021/02/09

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ルネサスエレクトロニクス(6723)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 車載用マイコンで世界トップ級。16年と19年の大型買収で電圧制御用と通信用の半導体を手中に。20.12期3Q累計はコロナ禍で車載用の需要が後退。だが買収会社が貢献。製品構成改善や経費削減も効き黒字に転換。 記:2020/12/22

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アドバンテスト(6857)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 半導体テスター大手。メモリ向け世界シェアは50%超。主要顧客はTSMCやインテル、中国台湾のOSAT企業、キオクシアなど。M&Aにより事業領域拡大。SOCテスター需要増で、2Q営業利益はコンセンサス超過。 記:2020/12/14

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住友金属鉱山(5713)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 資源事業と製錬事業が収益源の非鉄製錬大手メーカー。銅、ニッケル、金を手掛け、製錬鉱石の調達権益確保を推進。半導体材料や機能性材料も展開。ニッケル価格上昇もあり、3Q税引前利益はコンセンサスを大幅上振れ。 記:2021/02/25

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ダイフク(6383)【いちかぶ】
 

〈業務内容〉 物流システムメーカー。立体自動倉庫、無人搬送車等を手掛ける。半導体・液晶生産ライン向けシステムなどで高シェア。一般製造業・流通業向けシステムは3Qに回復。北米は売上好調。21.3期3Qは増収増益。 記:2021/02/09

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ディスコ(6146)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 精密加工装置メーカー。半導体分野向けの切削や研削、研磨の精密加工ツールや装置の製造、販売を手掛ける。ダイシングソー、グラインダは出荷高水準。5G関連市場の拡大などが寄与。21.3期3Qは2桁増収増益。 記:2021/03/04

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レーザーテック(6920)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 半導体マスク欠陥検査装置など半導体関連装置が主力。レーザー顕微鏡、エネルギー・環境関連装置等も手掛ける。受注高は2桁増。半導体関連装置は売上伸長。EUV向け製品が牽引。21.6期2Qは大幅増収増益。 記:2021/02/09

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浜松ホトニクス(6965)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 光関連の電子部品や電子機器の製造・販売等を手掛ける。光電子倍増管で世界トップシェア。電子管事業は堅調。光電子増倍管はPCR検査向け売上が伸びる。ステルスダイシングエンジンは売上増。21.9期1Qは増収。 記:2021/02/25

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ローム(6963)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 カスタムLSI国内首位。小信号トランジスタやダイオードもトップ級。パワーマネジメント系アナログ技術に実績。LSIは伸び悩む。半導体レーザーは家電市場向け中心に売上増。21.3期3Qは半導体素子部門が増益。 記:2021/03/05

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積水化学工業(4204)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 高機能樹脂(液晶・半導体材料や自動車ガラス中間膜等)と住宅が利益の柱。塩ビ管も。医療関連を強化中。21.3期上期はコロナ影響で後退。だが自動車関連や住宅の回復が想定超で計画よりも悪化せず。増配は継続予定。 記:2020/11/24

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住友化学(4005)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 総合化学大手。農薬や電池材料に強み。21.3期3Q累計は半導体関連や液晶関連の出荷が拡大。農薬は買収会社が上乗せ。傘下の大日住薬が開発の抗精神剤も好調。だが自動車関連が減退。サウジ石化合弁の定修も重石に。 記:2021/02/11

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日産化学(4021)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 化学品メーカー。ディスプレイ材料や半導体材料等の機能性材料、ファインケミカル等の化学品や農業化学品、医薬品を手掛ける。機能性材料部門は堅調。ディスプレイ材料はノートPC向け好調。21.3期3Qは増収増益。 記:2021/03/01

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JSR(4185)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 化学素材メーカー。半導体材料、液晶ディスプレイ材料等を手掛ける。ArFフォトレジスト、配向膜等でトップシェア。21.3期3Qはデジタルソリューション事業部門が堅調。半導体材料の販売数量増などが寄与。 記:2021/02/04

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SUMCO(3436)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 大手シリコンウェーハ専業メーカー。世界シェアは約3割。米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。300mmウェーハはロジック向けの需要が拡大。メモリー向けは回復傾向。21.12期は増収見通し。 記:2021/02/26

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富士電機(6504)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 重電大手。主力製品は社会インフラ設備や発電設備、パワー半導体、自販機など。施設・電源システム分野は原価低減等で収益増。電気自動車向け等でパワー半導体の需要が増加。21.3期3Qは電子デバイス部門は堅調。 記:2021/03/04

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凸版印刷(7911)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 印刷大手。印刷技術を基に、ディスプレイ製品や半導体関連製品、パッケージ、建装材に加え、セキュリティシステム、BPO等を展開する。21.3期3Q累計はBPO関連や半導体関連が伸長。通期予想を上方修正した。 記:2021/02/12

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SCREENホールディングス(7735)【いちかぶ】

 

〈業務内容〉 半導体・FPD製造装置大手。ウエハ洗浄装置に強み。有機EL製造装置や印刷関連装置も。21.3期上期はファウンドリ向け半導体製造装置が堅調。採算性改善なども効き大幅増益に。通期売上計画を上方修正。増配予定。 記:2020/12/01

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銘柄選定基準

 

半導体関連銘柄を時価総額の大きい順に23銘柄掲載

 

2021年3月8日時点

レポート作成元:株式会社フィスコ

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